報告 知事会見録をAIで要約、日本初の試み

 徳島県はAI活用を推進している。電子行政推進課の山住健治情報セキュリティ担当室長は、2017年度に実施した2つの実証実験について報告した。

山住 健治氏
徳島県 経営戦略部 電子行政推進課 情報セキュリティ担当室長
[画像のクリックで拡大表示]

 「阿波おどりAIコンシェルジュ」は2017年7~8月の阿波踊り開催期間に実施。「日英中韓の自然言語の質問文に一問一答形式で答える専用サイトを開設し、公共交通、駐車場などの情報を提供した」(山住氏)。テレコメディア(FAQコンテンツの作成)、ソフトバンク(AIエンジンAPTWAREの提供)、ティファナ・ドットコム(利用画面の構築)が実施主体として参画した。

 結果は、質問総数2万1171件(1日平均1008件)で、AIが回答できた割合は90.6%。「利用者満足度は開始当初の62%が終了前には74%に向上した」(山住氏)。この成果を得て、補正予算で民泊関連の行政手続きに関する情報を提供する「AI活用双方向型民泊導入サポートシステム」の予算化に成功。2018年3月にサービスを始める。

 もう一つの「AI要約サービス」は、メディアドゥと組み、2017年10月30日~2018年3月30日に実施。「知事の記者会見録などの公表文書を利用者が要約率を指定して閲覧できるもので、日本初の試み」(山住氏)。会見音声をGoogle Cloud PlatformのCloud Speech APIでテキストに自動変換し、オペレーターが整形してWebサイトに公開。画面上で要約率を指定すると、AIシステムが要約結果を表示する。

 「公開のめどは速報版が当日午後2時、確定版は2日後」(山住氏)。会見録の作成業務は従来の10時間が2時間に縮まり、速報性強化と同時に働き方改革の効果にも手応えを得た。当初32日間の通算でユニークアクセス数は3499人(1日平均109人)と従来の約2倍。ページビューは1万4077(同440)、要約提供は2万2195件(同694件)、利用者満足度93%という結果を得た。第2弾として、県審議会などの会議録(2万~4万字)の要約サービスを1~3月に実施する。