<この記事を要約すると>

  • アパホテルでは以前から客室における“きれいな空気”を提供
  • 空気中の花粉、カビ菌などのウイルスを無効化し、室内の脱臭を実現するパナソニックの「ナノイー X」搭載エアコンを順次採用している
  • パナソニックではアパホテルに特化した「ナノイー X」搭載エアコンを開発
  • ホテル業界のトップランナーが認めた“空気の質”の高さを探る

非日常な空間を提供するのがホテル業界の使命であるならば、そのこだわりは「見える」内装やサービスだけに留まらない。目には「見えない」が確かにそこにある、「空気の質」(空質)においても価値を提供できるか。アパホテルは、そこに次なる挑戦の場を見いだした。空質の価値を高めるべく、パナソニックとの協力体制を敷いた先に目指す展望を聞いた。

名古屋大学未来社会創造機構客員教授
元名古屋大学産学官連携推進本部特任教授
元ImPACTプログラム・マネージャー
宮田 令子 氏

1982年入社の東レ株式会社では入社以来、一貫して研究開発に従事。事業化・研究マネージメントを経験。日本生物工学会技術賞受賞(2000年)。名大では、異分野融合領域の産学官連携共同研究等マネージメントに従事。2014年~2019年にかけ内閣府 革新的研究開発推進プログラムImPACTにてプログラムマネージャーとして参画。超微量物質多項目同時センシングシステムの実用化に向けた3つのプロジェクトからなるプロジェクトを主導した。

空気には、ヒトの目には見えないにおいや微粒子(PM2.5、PM0.1、ウイルス、細菌など)がナノ、マイクロレベルのエアロゾルなどとなって漂っています。これらをヒトにとって安心、安全、快適である環境レベルに保つことが昨今ますます求められています。このためには最先端のセンシングによるナノレベルの識別と、識別したものの無害化の技術が重要です。これからの時代には、こうした空気の質の向上が宿泊者の選択肢のひとつになっていくでしょう。

日本最大のホテルネットワークが“きれいな空気”に注力

全国にホテルネットワークを張り巡らせるアパグループ。中心となるアパホテルは659ホテル/10万1595室(建築・設計中、海外、フランチャイズ、パートナーホテルを含む、2020年10月9日現在)と、国内最大の規模を誇る。駅から近いアクセスの良さ、コストパフォーマンスの高さ、大浴場をはじめとする施設の充実などから、出張先で定宿にしているビジネスパーソンも多いのではないだろうか。

アパホテルプライド〈国会議事堂前〉の外観。

ニューノーマル時代においても、アパホテルは攻めの姿勢を崩さない。2020年3月以降に開業したホテルは10棟を超え、8月には西日本最大客室数となる「アパホテル&リゾート〈大阪梅田駅タワー〉」の起工式を行った。緊急事態宣言下の4〜5月にかけては、4泊5日/1万5000円のテレワーク応援プランを実施し、大きな話題を呼んだ。このように、“らしい”アイデアでピンチを次々とチャンスに変えてきた。

一方、アパホテルでは以前から客室における“きれいな空気”を提供したいと検討していた。パートナーに選ばれたのは、パナソニックの「ナノイー X」搭載エアコン。空気中の花粉、カビ菌などのウイルスを無効化し、室内の脱臭を実現する。すでに一部ホテルでは導入済みだが、2020年5月には今後開業予定のホテルで「ナノイー X」搭載エアコンの導入を明言した。

アパホテルプライド〈国会議事堂前〉に導入されている「ナノイー X」搭載エアコン。