利用者はスマートフォンの専用アプリで入店用のコードを表示させ、ゲートを通過する。あとはスマートフォンのカメラで商品のバーコードを読み取り、ゲートを出る前にアプリ上で当該商品の決済を完了させる(写真6)。80平方メートルという中規模のコンビニくらいの広さに、万引き防止用のカメラが5台設置されているだけで、センサーなどは設置されていない。店舗は完全に無人となっており、従業員は隣接するオプティムの事業所で監視カメラの映像をチェックし、何か問題が発生した時だけ店舗に駆けつける(写真7)。

(写真6)モノタロウ AIストアのアプリ画面

無人店舗で最も重要なことは、どうやって万引きを防ぐかだ。モノタロウ AIストアは開店から5カ月たっても、万引きの被害は1件も発生していない。オプティム 取締役 友廣一雄氏は、「入店時の認証で利用者の身元がはっきりしており、カメラで監視されていることがわかっている状況では、万引きするモチベーションは起きないようだ。大学や病院、オフィスなど毎回利用する人がわかっている場所ならば、このようにあまりコストをかけずに無人店舗が出店できるのではないか」とみている。

(写真7)利用者の目につく場所にも監視カメラのモニターを置くことで万引きを抑止している

MonotaROのように、オンラインショッピング専門だった小売業者が実店舗に進出する理由について友廣氏は「物流コストの負担が大きくなり、特にラストワンマイルの配送のところがだんだん厳しくなってきたことが影響しているのではないか」と語る。

オプティムではAIを活用して、監視カメラの映像から利用者の行動分析を行っている。その分析から、新店舗の展開や新ビジネス誕生のヒントなどが生まれることに期待している。全く人がいない無人店舗を低コストで設置できるようになれば、新たな買い物体験も生まれてくる。

将来はインターネットのフリーマーケットサイトのように、売り手が自由に商品を棚に置き、買い手がその場で決済して持って帰るといった、無人のフリーマーケットショップのようなものが広がっていく可能性もありそうだ。