東京オリンピックでの活用?日本の自動運転コンビニ

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を控えた日本でも、トヨタ自動車が中心となって自動運転コンビニの実用化を目指している。トヨタが発表した、移動や物流、物販など多目的に活用できるモビリティサービス(MaaS)専用電気自動車「e-Palette」(図2)は、荷室ユニット数に応じて全長が異なる計3サイズの車両が用意されている。e-Paletteでは低床・箱型のバリアフリーデザインによるフラットな空間に、ライドシェアリング仕様、ホテル仕様、リテールショップ仕様という具合に、サービスパートナーの用途に応じた設備を搭載できる。

(図2)トヨタのMaaS専用電気自動車「e-Palette」
店舗以外にもさまざまな利用が考えられている。

e-Paletteのサービス展開にあたっては、マツダやAmazon.com、Pizza Hut、Uberなどが初期パートナーとして参画し、2020 年代前半には米国をはじめとしたさまざまな地域でのサービス実証を目指している。日本での展開については、ヤマトホールディングスおよびセブンイレブン・ジャパンと提携し、一部機能を搭載した車両で東京オリンピック・パラリンピックのモビリティとして大会での活用を検討している。

自動運転によるデリバリロボットも実用化を検討中

自動運転コンビニで商品を購入するメリットは、商品を実際に手に取って確認でき、配送を待つことなく、すぐに購入できることだ。ただ、商品の品揃えや価格については、やはりオンラインショップにはかなわない。そうしたケースにも対応できるものとして期待されているのが、Uber Eatsなどのようなデリバリーサービスでの自動運転車活用である。オンラインショップで購入したものを素早く確実に受け取れるわけだ。

アメリカの大手スーパーマーケットチェーンKrogerは自動運転スタートアップのNuroと提携し、アリゾナ州スコッツデールで自動運転車による食料品配達の実証実験を開始した。配達料金は1回5.95ドル(約660円)で商品1つからでも配達に応じ、当日もしくは翌日までに届けられる。

配達に使用される自動運転車「R1」は通常の車両に比べて非常にコンパクトで、上部にカメラやLiDARなどさまざまなセンサーが搭載されている(写真5)。

(写真5)Nuroが開発したデリバリーロボット「R1」
(Nuroのホームページより引用)
(写真6)ZMPが開発したデリバリーロボット「CarriRo Delivery」
(ZMPのホームページより引用)

日本では自動運転技術ベンチャーのZMPとローソン、慶応義塾大学SFC研究所が自動運転で走行するデリバリーロボットを使って、商品を消費者に配達する実証実験を慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスの構内で始めた。デリバリーロボット「CarriRo Delivery」は幅65cm、長さ95cm、高さ96cmで、最大50kgまで荷物を積載できる。また、5cmまでなら段差も乗り越えられる(写真6)。最大スピードは時速6km。一度の充電で約12時間連続稼働する。

2019年2月までの実験では、利用者はスマートフォンのアプリを使ってローソンの弁当などを発注。店員が品物を載せた後、デリバリーロボットが利用者のもとに配送する。この実験は大学キャンパス内だけで実施するが、「CarriRo Delivery」自体は公道での利用を想定しており、2019年秋の量産化を目指している。