今後の開発目標の1つが、顔識別機能や顔認証との連携だ。カメラの画像から人の顔を特定し、登録された社員やスタッフかそうではない人物かを識別させる。また、ブラックリストに登録されている人物などの判別も可能にして、活用範囲を増やしていく。

その他にも、ロボットとエレベーターのシステムを連携させ、ロボット自らがエレベーターを使ってフロアを移動する機能も考えている。「警備に関わる機能に限らず、今後実際に運用していく中で利用者の声を聞きながら、さまざまな機能の搭載を検討していく」(中村氏)。

アメリカで活躍する警備ロボットは威圧的

警備ロボットの役割や必要性については、その国の事情によって異なるようだ。例えば、アメリカの警備員は州によっては拳銃所持が認められているケースもあるなど、警備に対する概念が日本とは違う。日本のように、現場に異常がないか巡回し、いつもと変わりがないことを確認する警備と違い、アメリカではより直接的に危険を取り締まったり、粗暴犯などを鎮圧したりするようなことまで警備員に求められるケースもある。このように、その国の社会状況や需要によって、警備ロボットのデザインも変わってくるようだ。

アメリカのナイトスコープが開発した、屋外用の警備ロボット「K5」(写真3)は、高さ160cm、横幅81cm、重さ約180kgと、SQ-2に比べると大きくて威圧感がある。重さもSQ-2の3倍近くある。このくらいの重さにしたのは、屋外での利用を考慮して大きめのバッテリーを積んでいることもあるが、不審者に持って行かれることを避けるという理由もあるようだ。高さが130cmほどの屋内用警備ロボット「K3」でも、重さは154kgある。

(写真3)ナイトスコープの屋外用警備ロボット「K5」は、あえて体を大きくして威圧感を持たせるようデザインされている(左)。屋内用警備ロボット「K3」も、重さは154kgあるので人間が1人で運び出すことはできない(右)。(ナイトスコープのホームページより引用)

ナイトスコープはさらに、空港から刑務所、農場、電力会社の変電所、および太陽光発電所や風力発電所など、広い範囲を対象とした警備ロボット「K7」を開発中だ。K7は車両型のロボットで、タイヤを横回転させることで、あらゆる方向に進めるようになっている(写真4)。

(写真4)ナイトスコープが開発中の「K7」は軽自動車くらいの大きさで4輪で移動する。(ナイトスコープのホームページより引用)