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<第1回>群馬県中之条町、メガソーラーでエネルギー地産地消(page 4)

「地域新電力」を設立し、太陽光電力を小売り

2014/06/03 18:47
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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バイオマス発電2000kWを目標に

 すでに小水力発電に関しては、立地選定と基本設計が済み、今年度中に着工し、2015年稼働の予定で計画が進んでいる。建設するのは、「中之条パーク 花の駅 美野原」東側の丘陵(図6)。四万川を源流とする美野原用水から水を引き込み、地中に埋設する管から水車や発電機などを設置する発電所に水を通し、同用水に戻す水路式(流込式)水力発電だ。落差は約65mあり、最大出力138kW、常時出力35kWになる予定だ。

図6●「中之条パーク 花の駅 美野原」の全景(出所:中之条町)

 また、木質バイオマス発電に関しては、2013年10月に木質バイオマス事業化検討協議会が発足し、事業化に向けた検討が始まった。メンバーは、バイオマス発電の専門家のほか、地域の森林組合や林業、製材関係者、そして、バイテックやバイテックローカルエナジーの幹部も参加している。中之条町の約87%は森林が占める(図7)。林業を活性化しつつ、そこから出る端材を活用できれば、エネルギー源としての潜在性は大きい。出力2000kW規模の木質バイオマス発電所の建設を想定し、有望な技術や排熱の活用などに関して、検討を進めている。

図7●中之条町の緑豊かな里山(出所:中之条町)

 中之条町は、江戸時代に沼田藩真田氏が治めた領地の一部で、町内には真田時代に開発された用水や堰が10以上残っている。真田氏は、開発に熱心で、用水の建設によって稲作や生活に必要な水を確保して地域発展の礎を築いた。そして、現在、地域に眠るエネルギー資源をどこまで開発できるか、「再生可能エネルギーのまち中之条」の挑戦が始まった。

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