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太陽光パネルの設置角を年間に6回、人手で変える(page 2)

<第4回>可動式架台を独自に開発、雪国の不利を克服

2015/03/04 00:00
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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積雪期はパネルを垂直に立てる

図3●冬には垂直して積雪を防ぐ(出所:日経BP)
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図4●3~4月には南向きに45度に傾ける(出所:高山工務店)
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図5●夏至を挟んだ5~8月の間は北向きに10度に傾ける(出所:高山工務店)
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 雪国にメガソーラーは向かない――と言われる。雪国の太陽光発電所は、一般的にパネルの設置角を30~40度にして、雪が滑り落ちやすくする。滑り落ちた雪はパネルの前側に積み上がって山を作り、その高さがパネルに達すると、それ以上、滑り落ちなくなり、パネル全体を長期間、雪が覆うことになる。そのため、設置高を2m前後まで高くして、滑り落ちた雪がパネルまで届かないようにする。そうすると建設コストが高くなる。また、豪雪地帯ともなると、設置高を2mにしても、パネル下に雪山が達するので除雪が必要になる。

 そこで、高山工務店の高山栄社長は、発想を変えた。「冬はパネルを垂直にして、雪がパネルに絶対に積もらないようにした方が、除雪をする必要がなくなり、積雪中や積雪直後の日射を有効に発電に使えるはず。雪国だからといって、南向きにパネルを30度で固定すると、夏の間に光が当たる時間が減ってしまう」と考えた。

 その結果、編み出したのが、太陽光パネルの設置角を変えられる可動式架台を採用し、年間を通じて6回、架台を調整してパネルの設置角を変えるという運用方法だ。積雪の多い12月から翌年3月の間はパネルを垂直に立てて雪が積もるのを防ぐ(図3)。3~4月には南向きに45度(図4)、4~5月には南向きに20度、夏至を挟んだ5~8月の間は北向きに10度(図5)、8~9月には南向きに20度、9~12月には南向きに45度にする。

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