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太陽光パネルの設置角を年間に6回、人手で変える(page 3)

<第4回>可動式架台を独自に開発、雪国の不利を克服

2015/03/04 00:00
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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5~8月には「北向き」に10度傾ける

 こうした設置角が発電量を最大化するために適していることを理解するには、まず、1年を通じた太陽の南中高度と日の出と日の入りの方角を把握する必要がある(図6)。春分(3月21日頃)と秋分(9月21日頃)には太陽は東から上って西に沈む。北緯38度の高畠町の場合、南中高度は52度になる。52度までの日射に垂直となる設置角は38度以上になるので、この間(3月~4月と9~12月)は南向きに45度にする。

図6●夏至前後には、日の出・日の入りは北側になる(出所:日経BP)
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 春分から夏至(6月22日頃)までと、夏至から秋分までの南中高度は60~70度になり、その高さの日射と垂直となる設置角は20~30度までになるので、この間(4~5月と8~9月)は南向きに20度にする。さらに夏至の南中高度は約75度になり、日の出と日の入りの方角は北側にずれる。そこでその前後(5~8月)は北向きに10度にする。

 また、冬至(12月22日頃)の南中高度は約29度となり、その高度までの日射と垂直となる設置角は61度以上となる。ただ、この間は大量の雪が降るので、パネルに雪が積もらないことを最優先して、設置角度は90度、つまり垂直に立ててしまう。

 こうした設置角の変更の中で、意外なのは、5~8月までは「北向き」に10度傾けるという考え方だ。実は、高山工務店では、野立てのメガソーラーに取り組む以前から、住宅用の太陽光発電システムを屋根上に設置してきた実績がある。高山社長は、「夏至の前後には、太陽は北側から上って北側に沈むので、朝夕は南向きのパネルに日が当たらない時間があることに気付いていた。架台を可動式にして、夏の間は北に向けるように変更すれば、この課題を克服できるかもしれない」と考えた。

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