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SBエナジーがヤギ除草の試験結果を公表、想定面積の70%を完了、ススキの茎などは避ける傾向も

2014/12/26 20:39
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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2頭の親子のヤギを45日間、放牧した(出所:SBエナジー)
2頭の親子のヤギを45日間、放牧した(出所:SBエナジー)
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除草前の様子。ススキなどは大きくなっていた(出所:SBエナジー)
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除草後の様子。約70%の除草効果が見られた(出所:SBエナジー)
除草後の様子。約70%の除草効果が見られた(出所:SBエナジー)
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 ソフトバンクグループで再生可能エネルギー事業などを行うSB エナジー(東京都港区)は12月19日、鳥取県米子市のメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ソフトバンク鳥取米子ソーラーパーク」で実施した、ヤギを活用した除草試験の結果を発表した。

 除草試験は、同発電所に併設した「とっとり自然環境館」および駐車場周辺の約400 m2を除草範囲とし、10 月17 日から11 月30 日までヤギ2頭を配置し、現場植生への除草効果、除草品質、セラピー効果などを検証した。ヤギは、3歳と8カ月の雌の親子で、木柵内に45日間、放牧した。
 
 その結果、除草効果は、当初、想定した面積の約70%を完了した。ただ、採食には嗜好性が見られ、クローバーやヨモギなど、葉の柔らかい草を好んで食べた一方、ススキの葉のようなカヤや丈の高い草、セイタカアワダチソウなど太い茎は避ける傾向が見られた。セイタカアワダチソウやススキの茎が大きく育っていた時期での実験だったことが、ヤギの嗜好性に大きな影響を与えたと考えられるという。また、歩行によって踏み倒された草も枯れることから、これらも除草効果として認められた。

 ヤギ除草が始まった10 月以降、「とっとり自然環境館」訪問者数が約2 倍に増加し、高い集客効果が見られた。一日当たりの集客を10 月1 日から16 日と10 月17 日から11月30 日までを比較すると、約4 割増となった。季節要因もあり、来訪者の目的を厳密に特定できないものの、ヤギの存在が集客や来訪に対する満足度を高めたとみられる。

 「とっとり自然環境館」を訪れた人から「昔は家にヤギがいて、乳を飲んで育った」と懐かしむ声や、周辺に生えている雑草をちぎってヤギに与えて触れ合いを楽しむ子供の姿が見られた。また、「とっとり自然環境館」のスタッフも「ヤギに挨拶するのが日課になり、事務所の雰囲気も明るくなった」との意見があり、一定のセラピー効果が認められた。

 今回のヤギの導入試験により、来館者との間で起こりうるヤギによる危害、悪臭、騒音などのトラブルや、怪我や病気などのヤギの健康管理に関する不安などについて、極端に神経質になる必要がないことも確認されたという。

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