探訪

北陸特有の強烈な「冬季雷」が直撃!? 富山市八尾のメガソーラー(page 3)

積雪が年間売電量を左右、ツル性植物やイノシシと苦闘

2019/06/25 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ

北陸の雪を知っているか否か

 稼働後、これまでの発電量は、年間で見るとどの年も事前の予想を上回り、堅調に推移しているという。ただし、年間を通じて見ると、年によって発電量が10%程度の幅で増減している。この幅で上下している理由は、積雪の状況にある(図4)。

図4●除雪の様子
(出所:新日本コンサルタント)
クリックすると拡大した画像が開きます

 大まかに、例年の1~2月は、積雪により発電量が低しやすいことから、事業計画において、元々、発電量を低めに見積もっている。そのため、この両月に積雪が少ないと、上振れしやすくなる。

 一方で、初年度の2014~15年にかけての12月~1月は、予想以上に積雪が多く、1月は事業計画を38%も下回った。一晩で30cmくらい積もるような積雪が、10日間で3~4日間も続いた。アレイ(太陽光パネルを架台に固定する単位)に山のように積み上がり、太陽光パネルの上まで繋がりそうな状況だった。

 太陽光パネルの最低部は1.5mに上げている。それでも滑り落ちた雪が山になってパネルにつながる恐れがあったため、社員約20人を動員し、アレイの前に山のように積み上がった雪を、突いて崩し、別の場所に移す作業を実施した。

 富山の雪は、北海道などとは異なり、水分を多く含むために、パネルに積もったままにしておくと、凍りついて落ちにくくなってしまう。これを防ぐための措置だった。

 3月は、雪が残る季節ではあるものの、年間を通じて最も発電量が多い月の一つとなっている。気温が低く、パネルの変換効率が高い時期であることも影響しているとみている。

 例えば、2017~18年の冬は、日本海側の各地で大雪が続いた。1月の発電量は予想に対して25%減、2月は42%減など、雪の影響を大きく受けた。それでも、3月に予想を28%も上回ったことで、大雪による落ち込みを打ち消すような状況となった。

 この大雪では、周辺地域の太陽光発電所では、架台がつぶれるなどの被害も生じた。その中で、新日本コンサルタントの発電所は、損壊などを免れた。積雪による荷重への対応を基準値以上に重視した設計が奏功したとみている。

システムメンテナンスのお知らせ
  • 記事ランキング