探訪

北陸特有の強烈な「冬季雷」が直撃!? 富山市八尾のメガソーラー(page 4)

積雪が年間売電量を左右、ツル性植物やイノシシと苦闘

2019/06/25 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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北陸特有の「冬季雷」が直撃か

 大雪に見舞われる前年の2016年12月~2017年1月には、太陽光パネルに、あまりみられない損傷が生じた。カバーガラスが割れているだけでなく、大きくたわんでいた(図5)。

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図5●たわんでいた太陽光パネル
(出所:新日本コンサルタント)
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 この時期には、遠隔監視システムを通じて、直流回路に地絡が生じているという内容の警報が届くことが頻発していた。2016年12月6日に1回、2017年1月5日~6日に3回、そして、同年1月12日には12回も警報が発された。

 こうした警報が届くと、電気主任技術者が現地に向かい、状況を確かめる。この巡回時に、太陽光パネルが大きくたわんでいることを発見した。

 その後、起きた現象や当時の気象状況などを照らし合わせることで、2016年12月5日~6日に「冬季雷」がメガソーラー内を直撃したのではないかと推測している。この両日は、周辺地域で「冬季雷」が多く発生していた。

 冬季雷は、日本海側に特有の雷である。冬の間、寒冷前線に沿って発生し、夏の雷に比べて、100倍以上の電気エネルギーに達することがある(関連コラム:夏の雷の100倍のエネルギーで直撃する「冬季雷」)。

 経済産業省は、該当する地域の風力発電所に関しては、冬季雷に対する特別な対策を求めている。

 新日本コンサルタントのメガソーラー内で起きた現象は、おもに2つのシナリオが推測されている。

 1つは、冬季雷の落雷によって、たわんだ太陽光パネルの周辺の温度が上昇し、水蒸気爆発によって、このパネルのカバーガラスが破損したのではないか。もう一つは、冬季雷が生じた電磁力によって、太陽光パネルのアルミフレームの外側方向に過剰な応力がかかって、カバーガラスが破損したのではないか、というものである。

 いずれの現象の場合も、この破損の影響で絶縁破壊が生じ、その後、雪の重みによる応力によって、パネルが湾曲した。

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