探訪

先端的「自家消費メガソーラー」、DIC館林工場で稼働(page 2)

「蓄電池・逆潮流なし」でも「応答制御」で再エネ比率20%

2019/07/02 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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2030年にCO2を30%削減

 DICは今年2月に創業111周年を迎えた。祖業である印刷インキから顔料・ポリマーなどに展開し、売上高は約8000億円まで成長した。その約6割を海外が占め、グローバル化が進んだことから2008年に大日本インキ化学工業からDICに商号を変更した。

 同社では、さらにもう一段の成長を志向しており、「2025年度に売上高1兆円」を目指す経営目標を掲げている。一方で、「CO2排出の絶対量を2030年度時点で30%削減する」という環境目標も設定している(基準年は2013年度)。

 製造企業にとって、生産量を伸ばしつつ、原単位当たりの消費エネルギーを削減することは、長らく取り組んできた「省エネ」で実現しやすい。だが、生産拡大とCO2排出の絶対量を減らすことは容易ではない。そこで同社では、事業所における省エネの一層の推進とともに、「再エネの積極的な採用」を2本柱として、目標の達成を目指している。

 すでにその成果は表れている。2013年度と2018年度の売上高を比較すると、7056億円から8055億円に14%以上も増えた一方、エネルギー使用量は12.7%減、CO2排出量は14.5%減と、逆に2ケタの削減に成功した(図3)。

図3●DICのCO2削減に関する成果
(出所DIC)
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 省エネ以上のCO2削減に貢献したのは、鹿島工場や北陸工場での再生可能エネルギーの活用のほか、海外でも、中国やタイ、インドネシアなどで、太陽光発電やバイオマスボイラを導入したことなどもある。

図4●DIC鹿島工場に稼働中のメガソーラーと風力発電設備
(出所:DIC)
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 こうした積極的な再エネ導入により、国内DICグループで消費するエネルギー(熱・電気)のうち、すでに12.1%を再エネで賄っている。2018年度の再エネ使用量は、太陽光やバイオマスの導入により、前年度比で18%も増えた。この増加分は、国内DICグループの総CO2排出量の13.6%を再エネで削減した計算になるという。

 2019年1月に館林工場など5事業所に計1.5MW分の太陽光発電設備を新たに導入したのも、こうした再エネによるCO2削減を一層進めるためだ。

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