探訪

先端的「自家消費メガソーラー」、DIC館林工場で稼働(page 4)

「蓄電池・逆潮流なし」でも「応答制御」で再エネ比率20%

2019/07/02 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ

需要を超えるとPCS停止に

 今回の自家消費型太陽光では、三菱電機システムサービスの開発したエネルギー管理システム(EMS)を導入し、消費電力量に合わせてPCSの出力を制御して逆潮流を抑えることで設置容量を増やし、トータルでの自家消費量を最大化した。

 FITによる太陽光発電の売電単価が低下するに従い、今後の方向性として事業所での「自家消費型」が脚光を浴びているものの、そのシステム設計は簡単ではない。特に、電力系統に逆潮することが認められない場合、発電量が需要を超えてしまった場合の対応が課題になる。一般的には、連系への逆潮流を防止するための「逆電力継電器(RPR)」を連系設備に設置しておき、逆潮流を感知したら、PCSを停止して発電しないようにする。

 ただ、こうした方式だと、PCSの停止中は、発電機会の損失が大きくなる上、その都度、再稼働するなど、現場での運用に手間がかかる(図8)。

図8●逆潮流でRPRが働くとPCSが停止
(出所:三菱電機)
クリックすると拡大した画像が開きます

 そのため、「逆潮なしの自家消費型太陽光」の場合、事業所の昼間最低需要を越えないように太陽光パネルの容量を少な目に設置することが多い。もちろん蓄電池を併設すれば、パネル容量を抑制せずに、安定的に運用できるものの、初期投資が膨らみ、事業性が大幅に悪化してしまう。

 FITで売電する屋根上太陽光に1MWを超える規模が珍しくないのに対し、自家消費型の屋根上太陽光では、メガクラスが少ないのはそのためだ。ただ、太陽光の設備容量を減らすと、需要を越える可能性は減るものの、需要を太陽光で賄う割合が減ってしまう。

  • 記事ランキング