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「浮島」と「扇島」、東電の2メガソーラーで発電量に明暗、パネルの現地点検も実施(page 4)

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2019/07/09 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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好調続く「浮島」、予想値からの下振れの激しい「扇島」

 稼働して8年間の発電量の推移は、浮島と扇島のメガソーラーで大きく異なる。年間発電量は、太陽光発電電力から制御装置、PCSの空調設備などの消費電力、および敷地内での送電ロスなどを差し引いた値を公開している。

 浮島のメガソーラーは稼働後、一貫して事業計画時の予想値を大きく上回っている(図5)。

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図5●浮島のメガソーラーの発電量の傾向
(出所:東京電力HD)
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 年間予想発電量の約7400MWhに対して、実績値は、稼働期間4カ月の初年度(約5340MWh)以降、2012年度・約9690MWh、2013年度・約9510MWh、2014年度・約9300MWh、2015年度・約8920MWh、2016年度・約8910MWh、2017年度・約9360MWh、2018年度・約9210MWhとなり、すべて大幅に上振れしている。

 一方、扇島のメガソーラーは、6年目以降、事業計画の予想を大きく下回っている。その下げ幅も、年々広がってきている。

 年間予想発電量の約1万3700MWhに対して、実績値は、稼働期間1カ月間の初年度(約3760MWh)以降、2012年度・1万5330MWh、2013年度・約1万5350MWhと3年目までは上振れしたものの、4年目の2014年度は約1万3900MWhと事業計画の予想値と同水準に留まり、5年目以降は、2015年度・約1万2530MWh、2016年度・約1万1930MWh、2017年度・約1万1630MWhと、予想値に対して10〜15%下回り、8年目の2018年度は約1万420MWhと同24%の下振れまで落ち続けている。

 2つのメガソーラーは隣接しているため、周辺環境や気象条件は、ほとんど同じだと考えられる。にもかかわらず、経年による発電量の推移で、ここまで明確な開きが出てくるというのはたいへん興味深い。東電HDは、発電実績の公開以上の情報に関して、取材に応じていないため、「扇島太陽光発電所」の発電量が4年目以降、急低下している理由については不明だが、現在、要因分析に取り組んでいるようだ。

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