探訪

「平成30年豪雪」に除雪せずに耐えた富山のメガソーラー(page 2)

「処分場太陽光」で積雪対策、荷重制限にどう対応? 

2019/07/23 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 浄化中の土地は、廃棄物処理法などによって、浄化が終わるまでの期間は、建物の建築や人の立ち入りなどが制限されている。この制約によって、商業施設はもとより工場や倉庫といった建物が必要な事業所を誘致することは難しい。

 これに対して、太陽光発電所は、特別な例を除いて、基本的に「建築物」を建設しない。太陽光発電設備を並べても、「建築物」には該当しないので、理想的な活用法となっている。

 そこで、国内各地の地方自治体は、浄化中の産廃埋立地にこぞってメガソーラーを誘致したり、富山新港のメガソーラーのように、みずからが発電事業者となって太陽光発電所を開発・運営している。

 太陽光発電設備の設置では、浄化中の土地に特有の配慮事項がある。土地の浄化は、廃棄物の上に「覆土」と呼ばれる土を盛り、そこに雨を浸み込ませるプロセスを長期にわたって続けることで完了する。この浄化プロセスを阻害したり、悪影響を及ぼす恐れがあるような設置方法を避ける必要がある。

 例えば、「一定面積当たりの荷重を決められた範囲内に抑える」「コンクリート基礎の高さを一定以内に抑える」「地中を掘らない」「浄化のための設備の周辺に発電設備を設置しない」など、太陽光発電設備を並べる際に守るべきことも多い。

 「地中を掘らない」という条件によって、杭基礎を打ち込む工法は採用できない。面積当たりの荷重制限や構造物の高さ制限によって、コンクリート基礎には、面積当たりの重さを抑えつつ、必要な耐荷重性などの機能を満たすという、二律背反の条件を満たす設計が求められる。

 富山県の場合、太平洋側などの温暖な地域にはない条件が、さらにこれらの制約に加わることになる。積雪への対策である(図3)。

図3●積雪期の富山新港太陽光発電所
(出所:富山県企業局)
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