探訪

「平成30年豪雪」に除雪せずに耐えた富山のメガソーラー(page 3)

「処分場太陽光」で積雪対策、荷重制限にどう対応? 

2019/07/23 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 メガソーラーにおける積雪対策は、おもに2つある。1つは、太陽光パネルの設置高さを上げることで、パネルから地面に滑り落ちた雪が、山のように溜まっても、パネルの最低部には届かないようにすること。もう1つは、パネルの設置角を大きくとることで、パネルに積もった雪がより滑り落ちやすくすることである。

 しかし、2つの方法とも、基礎や架台にかかる荷重を大きくしてしまう。面積当たりの荷重や、基礎の高さに制約がある浄化中の土地では、基礎の設計の難易度をさらに高める要因となる。

 富山新港のメガソーラーでは、これらの条件を満たすコンクリートの置き基礎として、アレイ(太陽光パネルを架台に固定する単位)の下の大部分を覆うような、広い長方形で、かつ、高さを20cmと薄めの面状の形を採用した(図4)。

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図4●長方形で薄い基礎
(出所:上は富山県企業局、下は日経BP)

 この基礎は、福井県と福島県の同じような環境の太陽光発電所で採用された例があり、富山新港のメガソーラーの設計時の参考にしたという。

 太陽光パネルの設置角は20度、太陽光パネル最低部の設置高は約110cmとした。設置角「20度」は、複数の要因を考慮した上でバランスを取った結果という。具体的には、雪の滑り落ちやすさ、パネル1枚当たりの発電量と敷地全体の設置枚数、沿岸部の強い風に十分耐えうる耐風圧性といった要素である。

 施工にあたっては、極力、積雪期は避けたい。そこで、2015年5月に着工し、2016年3月に稼働するという日程を組んだ。

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