探訪

5種類の防草シートを大熊町で検証、稼働3年目の違いは?(page 2)

刈り払い機のエリアも隣接し、経済性を機械除草と比較

2019/07/30 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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5種類の防草シートを敷設

 同地区に「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」が稼働したのは2015年12月。福島県などが出資する福島発電(福島市)を事業主体とし、11人の地権者から土地を借りて発電事業を開始した。出力は1.89MWで固定価格買取制度(FIT)により売電している(図3)。

図3●「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」(完工時)の全景
(出所:福島発電
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 元々は田畑で、農業振興地域に属する第一種農地だった。本来であれば、農地転用は難しいが、復興特別措置法による特例として認められた。ただ、20年間の発電事業が終わった後は、農地に戻すことになっている。

 また、売電収益の一部を町の復興事業に活用するほか、約3.2haのサイトのうち、約1haのエリアに5種類の防草シートを敷き、防草効果や耐久性などを検証している。県内に太陽光発電所が急増していくことから、運営ノウハウの1つとして蓄積・公開していくのが狙いだ。

 「ふるさと再興メガソーラー」は、県道166号線と大川原川に挟まれた東西に細長いエリアにあり、段々畑だった地形を残し、東に向かって階段状に低くなっている。EPC(設計・調達・施工)サービスは、IHIプラント建設が担当し、中国トリナ・ソーラー製の太陽光パネルを約7700枚設置した。パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製、架台は鍋清製のアルミニウム製架台を採用した(図4)。

図4●県道166号線沿いに立地する。トリナ・ソーラー製の太陽光パネルと東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製のPCSを採用した
(出所:日経BP)
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 常磐自動車道を挟んで向かい側には出力11.7MWのさらに規模の大きな別のメガソーラーが稼働しており、大川原地区の中でも、太陽光発電所の集積エリアになっている。ここから南に下ったクルマで5~6分のところに新庁舎や公営住宅を含めた復興拠点がある。

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