探訪

5種類の防草シートを大熊町で検証、稼働3年目の違いは?(page 3)

刈り払い機のエリアも隣接し、経済性を機械除草と比較

2019/07/30 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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シートの材質と構造に違い

 導入した5種類の防草シートは、東側から(1)ポリエステル(PET)製の長繊維不織布に耐候性樹脂コーティングしたもの(ユニチカ製シートを太陽工業が施工)、(2)ポリプロピレン(PP)製の長繊維不織布(デュポン製シートをグリーンフィールドが施工)、(3)PET製の柔不織布とPET製の高密度不織布の組み合わせ(白崎コーポレーションが施工)、(4)PET製の高密度織物(大建工業製シート)、(5)PET製の長繊維不織布(東洋紡製シートを日本コーケンが施工)。

 施工業者が想定している耐用年数は、概ね10~15年となっている。

 現在、国内で製品化されている防草シートの主要な材質は、ポリエチレン(PE)、PP、PETなどが多く、PPは軽量で強度に優れ、PETは耐候性が高いなどの特徴がある。また、シート構造には、縦糸と横糸を編んだ「織布」と、網目のない「不織布」があり、それぞれに、繊維密度の高いタイプと、低いタイプがある。

 一般的に「織布」は、透水性や通気性があることや地面に馴染みやすい長所がある一方、織り目がずれやすく、草に対する貫通抵抗力が弱い欠点がある。これに対し、「高密度の不織布」は、草の突き抜けには強いものの、透水性や通気性が低く、裂けやすく、厚く柔軟性に劣るので地面との密着性が低い欠点がある。また、「低密度の不織布」は、突き抜けに弱いものの、柔軟性があって裂けにくく、透水性や通気性に優れる利点がある(図5)。

図5●防草シートの材質と構造による特徴
(出所:白崎コーポレーション・佐治健介氏)
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 シート構造の違いによる特性を補うため、表面をコーティングして透水性をなくしたり、異なる構造の不織布を2層構造にしたりした製品も開発されている。ただ、防草シートの機能では、こうした材質・構造の違いのほか、施工する地面の処理や、シートとシートのつなぎ目の処理など、施工手法とその品質も大きく影響する(関連記事)。

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