探訪

発電事業者が町に公園を寄贈、地域から信頼される鳥取大山のメガソーラー(page 4)

古刹の町と外資系事業者が共感し共生を目指す

2019/09/10 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 メガソーラーは、カナディアン・ソーラー・プロジェクトの特定目的会社(SPC)である、CLEAN ENERGIES XXI(鳥取県大山町)が開発した。当初は同社が発電事業者だった。

 現在、カナディアン・ソーラー・プロジェクトは日本で最も活発に太陽光発電所を開発している事業者の一つである。同社の開発案件を基盤とするカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(東京都新宿区)は、東京証券取引所のインフラファンド市場に上場している。

 鳥取大山のメガソーラーも稼動後、インフラ投資法人に所有を移管した(関連ニュース)。2018年9月に発表した。これにより、資産運用は、同インフラ投資法人の所有案件を担当するカナディアン・ソーラー・アセットマネジメントが、O&M(運用・保守)はカナディアン・ソ-ラーO&Mジャパンが、それぞれ担う体制に代わった。

 インフラ投資法人によると、鳥取大山のメガソーラーの取得年度の設備利用率は11.18%としている。取得額は約104億4700万円、投資比率は22.00%としている。

 インフラ投資法人は、毎月の発電量を公開している(図5)。それによると、鳥取大山のメガソーラーの発電量は、やはり冬の積雪量に左右されるようだ。

図5●2018年9月以降の月ごとの発電量、オレンジは予想値、赤が実績
(出所:カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人)
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 稼働してすぐの2017~18年にかけての冬は、日本海側の地域で大雪が相次いだ。この時には、設備の損壊などはなく、無事に発電を続けた。

 ただし、地上に落ちた雪の塊が、太陽光パネル低部まで繋がり、発電量に影響したようだ。

 この翌年、2018年12月の発電量の実績として、投資法人は大山町のメガソーラーについて、積雪の影響と月間の日照時間が短かったことを理由に、月間の予想発電量を下回ったことを明らかにしている。予想の119万4987kWhに対して、65.42%となる78万1800kWhにとどまった。

 一方で、2019年5月には、予想の316万4285kWhに対して、131.72%となる416万8100kWhと大幅に上振れしているなど、年間を通じて見ると上振れ傾向にあるようだ。

 また、雑草では、ツル性植物に苦闘している(図6)。フェンスの外から伸びてきて絡まり、最終的には、フェンスを倒すような圧力をかけかねない。そのリスクを防ぐために、ツルの絡まり具合を見ながら、ハサミで切って倒壊のリスクを下げているという。

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図6●フェンスに絡みつくツル性植物
(出所:日経BP)
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●発電所の概要

発電所名CS鳥取大山太陽光発電所(CS大山清水原発電所、CS大山豊房発電所)
所在地鳥取県西伯郡大山町豊房
面積清水原:約34ha  豊房:約11ha
連系出力清水原:15.75MW 豊房:5MW
太陽光パネル出力清水原:約20MW 豊房:約7MW
年間予想発電量2万6259MWh
開発・当初の発電事業者CLEAN ENERGIES XXI
(鳥取県大山町:カナディアン・ソーラー・プロジェクトの特定目的会社)
現在の所有者カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人
現在の発電事業者ティーダ・パワー01合同会社
(東京都新宿区:カナディアン・ソーラー・プロジェクトの特定目的会社)
現在の資産運用者カナディアン・ソーラー・アセットマネジメント
EPC(設計・調達・施工)サービス東芝
O&M(運用・保守)カナディアン・ソ-ラーO&Mジャパン
太陽光パネルカナディアン・ソーラー製
(320W/枚:約8万5320枚)
PCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(出力750kW・直流入力1000V対応機)
太陽光パネルの直列接続数18枚
太陽光パネルの設置角、設置高さ25度、1.5m
アレイ間隔約3.2m
自営線の設置距離合計約8km
着工2016年4月
売電開始時期2017年8月10日
売電価格(税抜き)40円/kWh
売電先中国電力

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