探訪

大雪には耐えるも、「二枚貝」でパネル数十枚が割れた、松江のメガソーラー(page 2)

クローバーによる土砂・雨水対策は機能、雑草を防ぐには至らず

2019/09/24 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 日本海側は、相対的に日照に恵まれないだけでなく、積雪によって発電量が下がる恐れがある。とくに、2017~18年にかけての冬は、鳥取県や島根県において、記録的な大雪が続き、道路や鉄道の通行にも大きな影響を及ぼした。

 こうした積雪の影響は、当初想定していたよりも小さいという。これまでのほとんどの年では、多く積もった場合でも、1~2日の間に溶けたり、太陽光パネルから滑り落ちたりして、発電には大きく影響しなくなった。

 記録的な大雪が続いた2017~18年の冬も、連続して発電量がゼロとなった日は、4日間で済んだ。もっとも、4日間連続で発電量ゼロは、このシーズンで2回あった。それでも、太陽光パネル低部まで、地面から雪がつながった日はなかったという(図3)。

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図3●2017~18年の冬は大雪が続いた
2018年2月8日の様子(出所:協和エクシオ)

 事業計画では、積雪期の発電量を保守的に見積もっており、12~2月の3カ月間の予想発電量は、年間の約9%しか見込んでいない。実績値は、概ねこうした予想より多いことから、新たな積雪対策の必要性は低いと考えている。

 積雪対策に関し、松江のメガソーラーでは、太陽光パネルの設置角を当初の設計から変更した経緯がある。設計の初期段階では20度だったが、最終的に10度まで寝かせた。

 当初、設置角20度で検討していたのは、積雪時にパネルから、雪をできるだけ早く滑り落とすためだった。しかし、松江市の積雪量はそれほど多くない。しかも、冬季の日射条件が悪く、雪を早く落としたところで、発電量の増加効果は限られる。

 そこで、設置角を10度とし、冬季に発電量のロスを多少、減らすよりも、敷地内の太陽光パネルの設置枚数を増やし、発電量の多い時期に出力をより増やしたほうが、事業性が高くなると判断した。

 実際には、記録的な大雪の際でも、発電ロスは予想したほど多くなかったことから、年間を通じてみると、発電量は上振れするという、プラスの効果が大きかった。

 大雪の際の画像を見ると、太陽光パネルの上に、はんぺんのように厚く降り積もっている。日本海側の雪は、北海道のようにサラサラではなく、湿って重いことが予想される。

 こうした場合、雪の重みで架台が歪んで倒壊したり、太陽光パネルが架台から外れる、割れるといった損傷が生じることがある。

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