探訪

大雪には耐えるも、「二枚貝」でパネル数十枚が割れた、松江のメガソーラー(page 3)

クローバーによる土砂・雨水対策は機能、雑草を防ぐには至らず

2019/09/24 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 しかし、松江のメガソーラーでは、こうした損傷は生じていない。アレイの構成や基礎・架台の選択の工夫が生きたといえる(図4)。

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図4●コンクリート製の杭基礎を、現地で傾斜にあわせて切った
(出所:日経BP)
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 このメガソーラーの太陽光パネルの設置区域は、すべて斜面となっている。しかし、地面の傾きを吸収しながらパネルを設置する手法として一般的な、杭基礎や、東西方向への傾斜に対応した架台は採用していない。強度や信頼性に不安を感じたためだった。

 協和エクシオが、斜面に対応しながら、必要な強度を実現できる方法として採用したのは、シンエイテック製の「Hパイル」と呼ぶコンクリート2次製品による杭と、日創プロニティ製の架台だった。

 シンエイテック製のHパイル杭は、斜面に対応しやすい上、架台と組み合わせた際の強度や信頼性に優れていたという。コンクリート杭の内部には、鉄筋が入っていて、強度が高い。地中では杭として、地上では柱として利用できる強度を持つ。

 場所によって異なる傾斜への対応は、現場で切断することで対応した。切断後は、一般的なコンクリート基礎と同じように、コンクリートに後から打ち込むアンカー(固定具)で架台と接合できる。結果的に基礎と架台を「剛接合」できる利点があった。

 また、事業性の面で、電力購入先を、中国電力から新電力に変えた。メガソーラーでは、発電していない夜間に、PCSを適切な温度に保つための空調の電力は、購入することになる。松江のメガソーラーでは、空調電気代が年間で70〜80万円に達しており、少しでも安くしたかったとしている。

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