探訪

国内初の「募集プロセス」で隣地に新設、群馬県昭和村のメガソーラー(page 4)

落雷が頻発、遠隔監視が途絶える被害も

2019/11/05 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 2019年夏には、PCSの遠隔監視を担う通信機能に異常が生じた。Aサイトの4台のうち1台から、発電量のデータが届かなくなった。売電用メーターからのデータは変わらずに届いており、そのメーターが示す売電量の数値から、このPCSも通常通りに発電を続けており、入出力の機能には異常が生じていない。

 コムシスクリエイトでは、この通信機能の異常は、落雷による影響と推察している。誘導雷によるサージによって、通信機能が損傷する場合があることが知られている(関連コラム:雷対策の盲点は「ネットワーク化」、気象センサーや遠隔監視システムから被災)。

 この通信の不通を解消するため、コムシスクリエイトでは、PCSメーカーや通信システムメーカーに対して、原因の究明と復旧への措置を求めている(図5)。

図5●PCSメーカーによる調査の様子
(出所:日経BP)
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 このプロセスが、必ずしも迅速に進んでいないようだ。

 PCSメーカーに、通信システムまで一貫で依頼している場合には、PCSメーカーが一元で対応する。しかし、今回、トラブルのあったPCSの場合、通信システムはPCSメーカーに依頼せず、個別に調達、設置した。

 これによって、PCS側に原因があるのか、通信システム側に原因があるのかの特定に際して、それぞれのメーカーが現地を訪れ、個別に調べることことなどが、時間を要することにつながっている。

●発電所の概要
発電所名サン・ファーム千年の森
(昭和村千年の森太陽光発電所 Aサイト)
所在地群馬県利根郡昭和村大字川額
敷地面積約5万m2
発電設備の設置面積約3万9000m2
太陽光パネル出力約2.419MW
連系出力1.99MW
年間予想発電量約240万kWh
投資額約8.1億円
発電事業者コムシスクリエイト(東京都品川区)
EPC(設計・調達・施工)サービス日本コムシス
O&M(運用・保守)日本コムシス
太陽光パネルシャープ製
(多結晶シリコン型、出力240W/枚・1万80枚)
パワーコンディショナー(PCS)東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(定格容量500kW機・3台、490kW機・1台)
アレイの構成7段、設置角 15度、間隔 4.2m〜5.0m
ストリングの構成14直列、720回路、接続箱 72台
売電開始2013年10月11日
固定価格買取制度(FIT)上の売電価格40円/kWh(税抜き)
売電先東京電力エナジーパートナー
●発電所の概要
発電所名サン・ファーム千年の森 II
(昭和村千年の森 II 太陽光発電所 Bサイト、Cサイト)
所在地群馬県利根郡昭和村大字川額
敷地面積約6万800m2
発電設備の設置面積約4万2300m2
(Bサイト:2万4800m2、Cサイト:1万7500m2
太陽光パネル出力約3.920MW
(Bサイト:2.30472MW、Cサイト:1.61568MW)
連系出力3.240MW
(Bサイト:1.990MW、Cサイト:1.250MW)
年間予想発電量約460万kWh
発電事業者コムシスクリエイト(東京都品川区)
EPCサービス日本コムシス
O&M(運用・保守)日本コムシス
太陽光パネル京セラ製
(出力270W/枚、Bサイト:8536枚、Cサイト:5984枚、合計 1万4520枚)
PCS TMEIC製
(Bサイト:665kW機・2台、660kW機・1台、Cサイト:750kW機・1台、500kW機・1台)
アレイの構成4段、設置角 15度
ストリングの構成22直列、660回路
売電開始2017年10月2日
固定価格買取制度(FIT)上の売電価格36円/kWh(税抜き)
売電先東京電力エナジーパートナー

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