探訪

「水鳥のフン」「釣り人」、兵庫のため池に見る水上太陽光の運用上の課題(page 5)

フンは洗い、釣り人は警備システムによる対策を検討

2020/01/21 06:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ

 釣り人の侵入によって、太陽光発電事業者が最も恐れるのが、釣り人がフロート上で滑るなどして転倒し、池の水中に落ちる事故である。また、高圧の発電設備であるため、万が一、釣り人が素手で触れた場合、感電して死に至る事故が生じる恐れもある。

 もし、フロートの下に潜ってしまったら、自力ではい上がることは、難しい場合が多いだろうという。

 釣り人への注意喚起として、各地の水上太陽光発電事業者は、さまざまな工夫を施している。代表的なのは、池に注意を促す看板を設置することである(図4)。しかし、現実的には抑制効果は限られる。

図4●他の発電事業者による例
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 太陽グリーンエナジーでは、警備会社と相談して、通報システムの導入を検討している。

 遠隔監視カメラをベースとするシステムで、釣り人の侵入を検知すると、警備会社が確認し、状況に応じた「追い払い策」を講じるというものである。

 それでも一定以上、繰り返される場合には、警察に通報することを構想している。

●発電所の概要
発電所名穴沢池水上太陽光発電所
所在地兵庫県加古郡稲美町野寺字穴澤「穴沢池」
発電事業者太陽グリーンエナジー(埼玉県嵐山町)
池の面積約4万7500m2
太陽光パネルを浮かべた面積約7950m2
太陽光パネル出力約960kW
年間予想発電量約120.3万kWh
EPC(設計・調達・施工)積水ハウス
太陽光パネルアンフィニ製
(単結晶シリコン型)
パワーコンディショナー(PCS)東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
フロート環境資源開発コンサルタント製
稼働開始時期2019年1月31日
固定価格買取制度(FIT)上の売電単価(税抜き)18円/kWh
売電先関西電力

  • 記事ランキング