離隔距離4.2mで大型重機を活用
実は、シン・エナジーでは2017年12月、岩手県滝沢市に「滝沢市太陽光発電所」を稼働している。パネル出力8.82MWで同社として初めての特別高圧送電線に連系するメガソーラープロジェクトだった。
「滝沢市太陽光発電所」でも、太陽光パネルは韓国LGエレクトロニクス製、PCSはTMEIC製を採用したが、パネル1枚の出力は315Wから340Wに伸び、PCSは、定格出力750kW機から同1667kW機になっている。TMEIC製PCSの750kW機では筐体に収納するタイプだったが、1667kW機では、屋外設置可能なタイプになっている。
同発電所の架台は、パネル横置き4段のアレイ構成で、設置角30度、設置高は約1.1mに設計していた。「七戸町卒古沢太陽光発電所」は、この滝沢サイトの設計をベースに、さらに設置高を10cm高くした。
滝沢市は、七戸町ほど雪が多くないことから、こうした仕様でも、冬の間に1回も除雪作業をしないという前提で設計した。
だが、実際には、大雪が続くとパネル下の雪山を取り除く作業が必要になることがあり、その際、滝沢サイトでは、アレイとアレイの離隔距離が3m台のエリアもあり、大型重機が使いにくいことがわかっていた(図7)(関連記事)。