セグウェイで目視点検を効率化
発電量は、事業計画時の予想に比べて、上振れで推移している。CIS化合物型の太陽光パネルについても、目立つような劣化を感じることはないとしている。
ただし、同社の他の太陽光発電所には、さらに発電量が予想を上回っているサイトがあり、とくに津や志摩にある案件と比べた場合、上振れの度合いは高くないとしている。この二つの地域は、とくに日射の条件がよく、飛び抜けて発電量が上振れしているようだ。
また、松阪山室のメガソーラーでは、O&M(運用・保守)作業の効率化を目的に、立ち乗り式電動二輪車「セグウェイ」も導入した(動画)。
セグウェイは、乗った人の重心の移動によって、走行する方向や速度などを操作する仕組みで、アクセルやブレーキ用ペダルなどはない。ハンドルはあり、傾けた方向に進むが、あくまで重心の移動を促すための役割となっている。
太陽光発電所は、出力規模が大きくなるほど、広い敷地に太陽光パネル、接続箱、PCSなどの設備が点在することになる。分散している発電設備を巡回する際、移動に要する時間を短くし、点検作業を効率化することが求められる。
三交不動産は2016年に、セグウェイを採用した。導入により、メガソーラー内の移動時間を短縮し、歩行による移動に比べて、保守・保安業務に要する時間を大幅に短縮できた。
例えば、「第一発電所」の点検において、太陽光パネルの目視点検に要する時間を、歩行による場合に比べて約4割削減して、約5時間に短縮できた。
夏季などの暑い時期には、特に移動による消耗が大きくなるため、時間短縮の効用が大きいと見ている。
草刈りでも、乗用型を積極的に採用し、同じように作業時間の短縮と作業者の身体的な負担の軽減を実現している。