探訪

「芝」の上を自転車で巡回、津のゴルフ場跡メガソーラー

敷地内は通行しやすく、メンテナンスに配慮

2020/03/03 06:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 三重県津市の山あいに、太陽光パネルの出力が2.5056MW、パワーコンディショナー(PCS)の出力が1.990MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「サン・カントリー榊原 津(津太陽光発電所)」がある(図1)。

図1●ゴルフコース跡に立地
メガソーラーの下に見える鉄道の路線は、近畿日本鉄道・大阪線のもの(出所:コムシスクリエイト)
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 太陽光発電所の用地となったのは、津市白山町にあるゴルフ場「榊原ゴルフ倶楽部」の敷地の一角である。このゴルフ場は元々、36ホールのコースを持ち、このうち9ホールを閉鎖して、メガソーラーの用地となった。残りの27ホールは、現在もゴルフ場として営業している。

 メガソーラーを開発・運営しているのは、通信インフラなどを手掛ける日本コムシスグループである。日本コムシスがEPC(設計・調達・施工)とO&M(運用・保守)サービスを担っている。発電事業者は、日本コムシスの新規事業開発を手掛ける子会社である、コムシスクリエイト(東京都品川区)となる。

 日本コムシスグループの太陽光発電関連事業の強みの一つに、通信インフラなどの本業で培ってきた全国のネットワークがある。今回の津市におけるメガソーラー開発の起点も、そこにあった。

 開発の発端は、グループの関西拠点から地主を紹介されたことだった。長崎県の福江島など他地域の太陽光発電所でも、同じような経緯で事業化に至った例がある(長崎県・福江島のメガソーラーの例)。

 コムシスクリエイトによる太陽光発電所は、19カ所・合計出力約61.2MWが稼働している。

 開発・運営している太陽光発電所は、福江島のほか、兵庫県加東市の水上の約2MW(関連コラム:「ヌートリアがかじって短絡」、「池の修繕中の発電は可能?」)、群馬県昭和村の合計約5.6MW(同コラム:国内初の「募集プロセス」で隣地に新設)、岩手県金ケ崎町の約20MW(同コラム)、栃木県那須塩原市の同5.7MW(同コラム)などがある。

 津市のメガソーラーは、2番目に事業化した初期の案件である。1番目は、茨城県常陸太田市の約2.8MW(同コラム)だった。

 津市のメガソーラーは、2013年11月に稼働し、約6年4カ月経っている。固定価格買取制度(FIT)に基づく売電単価は40円/kWh(税抜き)で、中部電力に売電している。

 津市は、日射量が良いことで知られる。ゴルフ場跡のメガソーラーも、稼働後の発電量の推移は好調で、発電量は短期的に変わることはあっても、年単位で見ると大きく変わることはなく、事業計画時の予想値である年間約270万kWhに対して、ほぼ300万kWh程度で推移してきたという。

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