探訪

三重・南伊勢町のメガソーラー、固い岩盤に苦慮、8段の大面積アレイを採用できたワケ(page 6)

休耕田や山林を地主が造成して活用

2020/04/28 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 第2発電所でも、この間隔を維持した。その上で、影が短くなる利点を生かす試みとして、アレイの構成を変えた(図7)。

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図7●前後の間隔を1mに維持しつつ、段数を8段に増した
上が8段の第2発電所、下は4段の第1発電所(出所:三交不動産)
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 これまでのメガソーラーでは、4段8列のアレイ構成としていた。これはCIS型の太陽光パネルの直列と並列の回路構成と一致している。8枚の直列と4つの並列で回路を構成している。

 第2発電所では、段数を4段増して8段という大面積のアレイ構成に変えた。こうするとアレイ後方の高さが高くなるので、通常は後ろのアレイへの影が長くなるが、今回の土地は後ろに向けて登っていくために、影がそれほど長くならない。

 アレイの離隔距離を維持したまま段数を増やすことによる利点は、アレイ数が減ってアレイ間の通路の数が減ることにある。通路が減ることで、土地面積に占める太陽光パネルの占める比率が増し、土地をより有効活用できることになる。

 ただし、目視点検時には後ろの段の太陽光パネルは、これまでの4段よりも見えにくくなる課題もある。この点に留意した点検を実施する。

 第2発電所ではまた、PCSは中国の華為技術(ファーウェイ)製を採用した(図8)。いわゆる分散型の構成となり、定格出力62.5kW機を180台導入した。

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図8●180台の分散型PCSは束ねて制御できる仕組みに
(出所:三交不動産)
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 これだけの台数のPCSを適切かつ効率的に制御する手法として、PCSを24台単位で束ねた集電箱のような役割の設備を導入した。ここでPCSを1台ごと、あるいは24台までを一律にオン・オフ制御できる仕組みとしている。遠隔監視・制御システムでも、同じ操作を可能としている。

●発電所の概要
発電所名南伊勢神津佐メガソーラー第1発電所
所在地三重県度会郡南伊勢町神津佐
敷地面積約2.0ha
発電事業者三交不動産
太陽光パネル出力2.05632MW
パワーコンディショナー(PCS)定格出力1.5MW
年間予想発電量約252万kWh
(一般家庭約700世帯の消費電力に相当)
EPC(設計・調達・施工)サービス千代田システムテクノロジーズ
O&M(運用・保守)千代田システムテクノロジーズ
太陽光パネルソーラーフロンティア製
(出力170W/枚、1万2096枚)
PCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(出力750kW機、2台)
売電開始2016年9月26日
売電先中部電力
●発電所の概要
発電所名南伊勢神津佐メガソーラー第2発電所
所在地三重県度会郡南伊勢町神津佐
敷地面積約13ha
発電事業者三交不動産
太陽光パネル出力14.7168MW
PCS定格出力11.25MW
年間予想発電量約1804万8000kWh
(一般家庭約5000世帯の消費電力に相当)
EPCサービス千代田化工建設
O&M千代田システムテクノロジーズ
太陽光パネルソーラーフロンティア製
(出力180W/枚、8万1760枚)
PCS華為技術(ファーウェイ)製
(出力62.5kW機、180台)
売電開始2020年3月31日
売電先中部電力
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