探訪

自律走行型ロボット除草機を使いこなす、広島・竹原の太陽光発電所

工夫を重ねて使い方を模索、背の高い雑草が淘汰されて植生が変化

2020/07/14 06:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 広島県竹原市は、同県の沿岸部のほぼ中央に位置する。瀬戸内海の豊かな自然と温暖な気候に恵まれている。

 その沿岸の一角に、「広島県栽培漁業センター」がある。その隣接地には、太陽光パネルの出力が840.4kW、連系出力が740.0kWの「竹原太陽光発電所」が立地している(図1)。

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図1●「広島県栽培漁業センター」の隣にある「竹原太陽光発電所」
(出所:ひろしま再生可能エネルギー推進有限責任事業組合)
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 「広島県栽培漁業センター」は、その名の通り栽培漁業の拠点である。栽培漁業とは、卵から稚魚や仔魚までの最も弱い時期を人為的な環境で守りながら育て、その後、天然の水域に放流することで水産生物を持続的に漁獲できるようにする手法を指す。

 同センターでは、マダイ、ヒラメ、メバル、ガザミ、オニオコゼ、カサゴ、キジハタ、アユといった海や川の魚のほか、ヨシエビ、さらに、広島ならではの美味として広く知られるマガキ(三倍体)、一粒カキ(同)という魚介を手掛けている。

 隣にある「竹原太陽光発電所」は、県が所有する遊休地を活用した。太陽光パネルの出力は840.4kW、連系出力は740.0kWで、2013年10月に売電を開始した。発電所を開発・運営しているのは、ひろしま再生可能エネルギー推進有限責任事業組合となっている。

 同組合は、広島県などが出資する有限責任事業組合(LLP)である。広島県が66.1%、中国電力グループが33.9%を出資している。中国電力グループの出資のうち、中国電力は0.8%にとどまり、子会社のエネルギア・ソリューション・アンド・サービス(ESS、広島市中区)が主体で、発電所の開発・運営もESSが担っている。

 EPC(設計・調達・施工)とO&M(運用・保守)サービスは、ESSが担当している。面積が約9700m2の敷地に、三菱電機製の出力261W/枚の太陽光パネルを3220枚並べた。パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用し、出力490kW機と250kW機を1台ずつ導入した。

 ESSによると、運転を開始して以降、順調に稼働を続けている。海に沿う場所にあるが、塩害などに悩まされることはなく、発電量も好調に推移している。

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