探訪

日本最大・260MWのメガソーラー、美作市に稼働(page 5)

広大な残置森林で自然環境に配慮、稼働後に希少鳥類を確認

2020/07/21 05:00
金子 憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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2エリアは「北向き」

 完成したエリアGとエリアA、エリアCを眺めると1つのメガソーラーとして建設されながら、それぞれの起伏の違いから、太陽光パネルの列が作り出す景色は微妙に異なった様相になっている。実は、3つのエリアのうち、太陽光発電に適している南向き斜面は、エリアGだけで、エリアAとCは、いずれも緩やかな北向き斜面になる(図8)(図9)(図10)。

図8●ゴルフ場跡地を活用した「エリアG」
図8●ゴルフ場跡地を活用した「エリアG」
(出所:パシフィコ・エナジー)
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図9●リゾート開発跡地を利用した「エリアA」
図9●リゾート開発跡地を利用した「エリアA」
(出所:パシフィコ・エナジー)
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図10●リゾート開発跡地を利用した「エリアC」
図10●リゾート開発跡地を利用した「エリアC」
(出所:パシフィコ・エナジー)
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 事業用地の傾斜方向の違いは、調整池の場所からも分かる。「作東メガソーラー発電所」には3エリアで合計21カ所もの調整池がある。エリアGでは南側に6つの池があるのに対し、エリアAとCで北側を中心にそれぞれ9カ所と6カ所の調整池がある。

 南向きのエリアGは、パネル横置きで6段の大面積アレイ(パネルの設置単位)を、設置角10度程度に浅い角度で設置した。緩やかな傾斜と相まって、地面に沿ってほぼ平らにパネルを敷き詰めたように見える。パネルの鮮やかな濃紺により波打った湖面のようだ(図11)。

図11●南向きの「エリアG」は湖面のように見える
図11●南向きの「エリアG」は湖面のように見える
(出所:日経BP)
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 一方、エリアAとCは北向き斜面のため、敷地の底部から発電設備を見上げると、パネル裏のバックシートの白色と、おびただしい本数の杭基礎が目立つことになる。丘陵の上から眺めると、パネルの表面が見えるが、南向きのエリアGと違い、アレイとアレイが鱗にように折り重なって見える(図12)(図13)。

図12●北向きの「エリアA」を下から見上げた情景
図12●北向きの「エリアA」を下から見上げた情景
(出所:日経BP)
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図13●北向きの「エリアC」を上から見下ろした情景
図13●北向きの「エリアC」を上から見下ろした情景
(出所:日経BP)
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 北向きのエリアAとCでは、地面の傾斜と逆の角度でパネルを設置するため、アレイ最上部は、地面から3~4mにもなる。パネルの交換などは高所作業になる半面、パネル下の空間が広いため、日常的な除草作業などの点では有利になる。逆に南向きのエリアGでは、アレイ最上部でも2m程度だが、パネル下の空間が狭く除草には不利になる(図14)(図15)。

図14●南向きの「エリアG」は、アレイが低い
図14●南向きの「エリアG」は、アレイが低い
(出所:日経BP)
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図15●北向きの「エリアA」は、アレイが高くなる
図15●北向きの「エリアA」は、アレイが高くなる
(出所:日経BP)
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