探訪

大分の特高太陽光、大ガスが取得、「1GW」に向け着々(page 3)

国産太陽光パネルの性能劣化は「7年で1%未満」

2020/11/10 05:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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 「2030年までに再エネ1GW」

 大阪ガスは2018年3月に公表した中期経営計画の中で、それまで「2030年度に50万kW」としていた再エネ電源の開発・取得目標を、「100万kW(1GW)」に上方修正した。同社は、FIT開始以前から、風力発電を主体に再エネに取り組み、FIT開始後にはメガソーラーとバイオマス発電の開発を進めており、これまでに開発中案件も含めて国内で50万kW以上、海外で5万kW以上を手掛けている。

 同社は、国際的な金融会社マッコーリーグループと、日本国内における洋上風力発電の共同検討を目的とした協力協定を締結するなど、国内で具体的な洋上風力発電プロジェクトを検討し始めている。「1GW」の達成には、洋上風力がカギになると見ている。

 太陽光では大分サイトを含めて6サイトを所有し、合計で約33MWに達する。グループ会社のDaigasガスアンドパワーソリューション(DGPS:大阪市)が、こうした再生可能エネルギー電源の運営管理を担っている。

 「日産グリーンエナジーファームイン大分」については、引き続き日揮が現場サイドのO&Mサービスを担っているが、DGPSも大阪から遠隔で発電状況を監視し、不具合などのアラーム情報を受けており、日揮と連携した運営体制を築いている。

 太陽光ではFIT後を睨んだビジネスモデルに取り組んでいる。例えば、客先の屋根に太陽光パネルを設置して、自家消費を促す「TPO(第三者所有)・PPA(電力供給契約)」型の電力供給サービスに乗り出している。

 また、所有する「由良太陽光発電所」(出力1.65MW)では、ドイツのVPP(仮想発電所)事業者と共同で、高精度な発電量予測を目指した実証を行い、一定の成果を上げたという(図3)。

図3●メガソーラーでの実証の概要
(出所:大阪ガス)
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 これは、FIT後に導入されるフィードイン・プレミアム(FIP)を想定したものという。同制度では、発電事業者が自ら、売電先を見つけ、発電量を予測する必要があるが、実際には、「再エネ電源のアグリゲーター」がこうした業務を請け負うことになる。

 大阪ガスでは、発電量の予測ノウハウを蓄積することで、こうしたFIT後の再エネビジネスで主導権を確保し、付加価値の高いサービスを展開していくことを目指す(図4)。

図4●大阪ガスの目指す再エネビジネスのイメージ
(出所:大阪ガス)
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