パネル50枚をラボで性能検査
大阪ガスが取得した「日産グリーンエナジーファームイン大分」は、国内の特高メガソーラーの先駆けとなり、すでに稼働から7年半を経過したこともあり、その運用状況や経年変化などが気になるところだ。
このメガソーラーは、国内初の太陽光を対象にしたプロジェクトファイナンスだったこともあり、設備面では、国産を基本に実績のあるメーカー製を採用し、高い品質を確保した。
太陽光パネルはシャープ製の多結晶シリコン型とソーラーフロンティア製のCIS化合物型とし、特性の異なる2種類の太陽光パネルを使うことでリスクを減らした(図5)。
パワーコンディショナー(PCS)は、海外でも実績のあった東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を導入した。また、架台には、日創プロニティ製、杭は、新日鉄住金エンジニアリング製のスクリュータイプで固定した。架台材料は、新日鉄住金製の高耐食性鋼材を採用した(図6)。
実は、大阪ガスは、全株取得に先駆け、シャープ製パネル25枚、ソーラーフロンティア製25枚を取り外し、IV(電流・電圧)特性などを検査した。その結果、劣化率は、両パネルともメーカーの想定する値を下回り、発電量の目減りは1%未満に留まっていた。