探訪

「山間メガソーラー」における先端的O&M、久米南町サイトの5年(page 3)

斜面でもドローン活用、クラスター断線を効率的に特定

2021/05/26 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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ドローンでパネル検査を効率化

 旭電業では、O&Mを受注したサイトには、太陽光パネル10万枚で社員2人・外部2人を目安に人員を配置しており、パネル10万7520枚の久米南サイトでも基本的に4人の体制でO&Mを担っている。一方で、「最新技術を積極的に活用することで、O&Mの作業効率を高めていく方針で、その1つがドローン(無人小型飛行体)の活用」と言う。

 パシフィコ・エナジーと旭電業は、予防保全の観点から年に1回は、検査によって「クラスター断線」の生じている太陽光パネルを特定し、早期に交換することにしてきた。

 クラスター断線とは、はんだ不良などで、電極の抵抗が増してバイパスダイオードが作動し、太陽電池セル(発電素子)の3分の1を迂回して電流が流れている状態を指す。本来パネルの持っている発電能力の3分の2しか出力していないことになる。発電ロスとともにバックシートが過熱することもあり、安全上の観点からも早期の交換が望ましい。

 ただ、クラスター断線の起きたパネルを特定するのは手間がかかるのが課題だった。具体的には、太陽光パネル点検装置「ソラメンテ」を使う。ソラメンテには「ストリングチェッカー」と「パネルチェッカー」という2つの点検装置があり、まず、「ストリングチェッカー」で、接続箱からストリング(パネルの直流回路)に微弱な検出用信号を流し、開放電圧と抵抗値を測定する。これにより、まず不良パネルのあるストリングを特定できる。

 次に「パネルチェッカー」を使って、ストリング内の故障パネルを特定する。パネル表面のバスバー(線状の電極)に、棒の先に取り付けたセンサーをあてることで、電流の磁界を感知し、電流の有無を判断できる(図3)。

図3●ソラメンテによるパネル検査の様子
図3●ソラメンテによるパネル検査の様子
(出所:パシフィコ・エナジー)
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