探訪

「山間メガソーラー」における先端的O&M、久米南町サイトの5年(page 4)

斜面でもドローン活用、クラスター断線を効率的に特定

2021/05/26 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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斜面でもドローン空撮は可能

 旭電業は、久米南サイトなどで、ドローンを使ってこの点検作業を効率化できないか、試行的に取り組んできた。ドローンに赤外線カメラを取り付け、アレイ(パネルの設置単位)を空撮すると熱分布画像が得られる。それを見ると、クラスター断線の起きているパネルは3分の1単位で色調が異なるので、それと特定できる。

 ただ、山間メガソーラーでドローンを活用する場合、斜面に設置したパネルと常に等間隔で飛行させる必要があり、平地のメガソーラーに比べて安定運用の難易度が上がる。そこで、旭電業では、ドローンを購入して、独自に運用することで、どの程度の精度でクラスター断線を見つけられるか、試してきた(図4)。

図4●斜面でもドローンによる空撮は可能
図4●斜面でもドローンによる空撮は可能
(出所:日経BP)
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 その結果、「思った以上にクラスター断線と思われるパネルが発見できたため、本格的にドローンを活用することにした」と、江田保安部長は言う。とはいえ、ドローン画像だけではパネルメーカーは、交換に応じないという。そこで、まずドローンでクラスター断線を見つけ、そのパネルに絞ってソラメンテのパネルチェッカーで検査して電流値を測定・記録し、その数値を基にメーカーに交換を求める、という手順にした。

 久米南サイトでは、これまで年間で数十枚のクラスター断線となったパネルが見つかっているという。数十枚というと多いようにも感じるが、パネル設置枚数は10万枚を超えるため、不良率は0.1%に満たない。クラスター断線のパネルは、カラスの石落としなどで損傷したほかの不具合パネルとともに3カ月に1回、まとめて交換している。

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