探訪

「山間メガソーラー」における先端的O&M、久米南町サイトの5年(page 5)

斜面でもドローン活用、クラスター断線を効率的に特定

2021/05/26 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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斜面の浸食対策に防水シート

 山間を造成したメガソーラーで運転開始後に悩まされることが多いトラブルが、雨水による斜面の「ガリー浸食」だ。ガリー浸食とは、降水が集まって流れることで斜面が削られ溝ができる現象で、放置しておくと降雨の度に深くなり、大きな溝になってしまう。

 「久米南メガソーラー発電所」は、ゴルフ場の開発跡地のうち、比較的平坦なフェアウエイを中心にパネルを設置し、コース内の林は残置森林として残した。とはいえ、パネルを多く敷くために同じホール内で、掘削土と盛り土を同量にしつつ、ホール内の勾配を15%以内に抑える造成工事を行って、緩やかな斜面を広げた。その結果、掘削して盛り土する量は、全体で約50万m3に及ぶ大規模な造成工事になった。その際、雨水の流れを考慮し、新たに暗渠排水施設も増設した。

 ただ、こうした新たな法面を作る造成では、完成後、緑化が進み地盤が固まるまでは、予想外の雨水の流れによって、自然の「水道(みずみち)」ができ、それがガリー浸食に進むことも多い。久米南サイトでも、こうしたガリー浸食の兆候が現れ始めた箇所があったため、防水シートを敷いて浸食を防いだり、水道の途中に石を並べて防水シートで覆って堰を作り、水の流れを排水施設に誘導するなどの対策を実施した(図5)(図6)。

図5●地表面の浸水を防ぐために防水シートを施工した
図5●地表面の浸水を防ぐために防水シートを施工した
(出所:日経BP)
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図6●斜面に堰を施工して表面流水を排水施設に誘導
図6●斜面に堰を施工して表面流水を排水施設に誘導
(出所:日経BP)
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