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「高圧」「低圧」まとめて管理、南アルプス市の太陽光(page 2)

設備利用率に勝る「高圧」、小型PCSは不具合で交換も

2021/08/11 18:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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「高圧」の未利用地に「低圧」

 同発電所とソーラーパークは、いずれもインテグリティ・パートナーズ(東京都千代田区)が開発・運営している。同社は、2007年5月に設立され、2011年のFITスタート以降、太陽光発電に特化し、メガソーラープロジェクトの開発・運営を手掛け、それらを投資資産としたファンドの管理・運営も担っている。

 これまでに全国25カ所、合計240MWの太陽光発電所(稼働・着工済み)を運営しており、今後数年で合計30カ所・300MWまで増やしていく目標を掲げている。

 同社の運営する南アルプス市のサイトが、高圧連系と低圧連系の太陽光が隣接することになったのは、次のような経緯がある。

 もともと、この土地は、ゴルフ場のショートコースがあったが、地主の意向で太陽光発電向けに賃貸することになり、インテグリティ・パートナーズが2.5MWのメガソーラーを開発することになった。完成した高圧サイトの中に調整池が点在するのは、ゴルフ場時代の名残りで、池を残して治水に利用したものだ(図4)。

図4●ゴルフ場当時の池を残した
図4●ゴルフ場当時の池を残した
(出所:日経BP)
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 高圧太陽光の計画が進み始めた段階で、その両端に残った未利用の土地も太陽光発電所に有効利用できないかと、地主から相談を受けた。経済性の点から、600kW程度の高圧太陽光よりも、低圧太陽光を複数、設置する方が有利との結論になり、残ったエリアを50kW未満の低圧太陽光向けに14分割することになった。

 こうした「低圧分割」は、2014年度以降、固定価格買取制度(FIT)の認定対象から外れたが、「南アルプスソーラーパーク」が認定を受けた2013年度までは認められており、全国的に多くの例があった。ただ、南アルプス市サイトのように、同じ事業者が、高圧太陽光の空きスペースに「低圧分割太陽光」を開発し、まとめて管理するケースは珍しい。

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