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「高圧」「低圧」まとめて管理、南アルプス市の太陽光(page 3)

設備利用率に勝る「高圧」、小型PCSは不具合で交換も

2021/08/11 18:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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設置角は20度と10度

 高圧の「南アルプス太陽光発電所」は大和ハウス工業がEPC(設計・調達・施工)とO&M(運営・保守)サービスを担当していたことから、14の低圧太陽光からなる「南アルプスソーラーパーク」も同様に、大和ハウスがEPCとO&Mを担っており、アレイ構成などはほぼ同じ形になった。

 高圧サイトは、太陽光パネルの出力2520kW、連系出力1990kWで、パネルは韓国の現代重工業製(250W/枚)、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の500kW機を採用した。高圧連系システムなので、2.5MW分、約1万枚の太陽光パネルの発電する電気は4台の大容量PCSで交流に変換して昇圧器を通じて高圧配電線に送電する(図5)(図6)。

図5●高圧サイトは韓国・現代重工製パネルを採用
図5●高圧サイトは韓国・現代重工製パネルを採用
(出所:日経BP)
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図6●高圧サイトは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製PCSを採用
図6●高圧サイトは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製PCSを採用
(出所:日経BP)
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 一方、低圧分割の「南アルプスソーラーパーク」は、14区画全体の太陽光パネルの合計出力は668kW、連系出力は572kWで、パネルは韓国のハンファQセルズ製(250W/枚)、PCSは台湾のデルタ電子製(4kW機)を採用した。全体のパネル枚数は2672枚、小型PCSは167台になるが、低圧連系システムのため、50kW未満ごとに交流に変換して、それぞれが低圧配電線に接続され、売電するという形になる(図7)。

図7●低圧サイトは、韓国・ハンファ製パネルとデルタ電子製PCSを採用
図7●低圧サイトは、韓国・ハンファ製パネルとデルタ電子製PCSを採用
(出所:日経BP)
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 高圧サイトと低圧サイトの架台とアレイを比べると、設計上の大きな違いは、太陽光パネルの設置角になる。高圧サイトは、野立て太陽光発電所で一般的な20度を採用したが、後から建設した低圧サイトは、限られたスペースに少しでも多くパネルを並べるため、設置角を10度に抑えてパネルの影を低くすることでアレイ間の離隔距離を詰めた。

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