探訪

「高圧」「低圧」まとめて管理、南アルプス市の太陽光(page 4)

設備利用率に勝る「高圧」、小型PCSは不具合で交換も

2021/08/11 18:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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設備利用率は20%超える

 結果的にインテグリティ・パートナーズの南アルプス市サイトは、高圧太陽光と低圧太陽光が同居するように並び、同じ事業者が運営することになった。両システムの運用状況を比較しやすいという点で、たいへんに興味深い。

 稼働から7年が経過し、高圧・低圧サイトとも順調で、発電量はいずれも想定値を超える年が続いている。例えば、2020年6月期の年間発電量は高圧サイト348万kWh、低圧サイト82万kWhで、それぞれの想定値である336万kWh、74.5万kWhを超えている。

 設備利用率を比較すると高圧サイトの方が高い。連系出力を基準にした設備利用率は高圧サイト20.0%、低圧サイト16.5%、パネル出力を基準にした設備利用率は高圧サイト15.8%、低圧サイト14.2%となり、いずれも高圧サイトの方が数ポイントも高かった。こうした傾向は、ここ3年間、変わっていない。

 高圧サイトにおける連系出力の設備利用率は、2018年20.9%、2019年21.1%とやはり20%台を超えていた。同程度の過積載比率のサイトでは一般的に14~15%と思われ、この地域がいかに日照に恵まれているか、あらためて印象付けられる。

 連系出力の設備利用率に関し、高圧サイトの方が大幅に高いのは、過積載比率の差(高圧サイト1.26倍、低圧サイト1.17倍)が影響していると思われる。パネルの出力になると設備利用率の差は小さくなるものの、それでも高圧サイトの方が1ポイント以上高くなっている。その要因は、太陽光パネルの設置角度(高圧サイト20度、低圧サイト10度)の違いのほか、PCSの集中・分散によるシステム効率の差のほか、太陽光パネル、PCSのメーカーが異なることが影響している可能性もある(図8

図8●高圧サイトは、低圧サイトよりも設備利用率が高い
図8●高圧サイトは、低圧サイトよりも設備利用率が高い
(出所:日経BP)
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