探訪

阿蘇のメガソーラーの6年、雨水対策を強化、降灰の影響は?(page 2)

SunEdisonが開発・稼働、タイのBCPGが日本法人ごと買収

2021/09/28 17:33
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 阿蘇山に近い場所にあるというと、噴火による降灰が気になる。

 施工時には、多くの降灰があり、灰の中で施工の作業をするような時期もあった。

 発電所内には、太陽光パネルへの降灰を想定して、洗浄用の水をためるタンクを備えている。ただし、売電をはじめてから、洗浄したことはほとんどないようだ(図3~4)。

図3●降灰時の洗浄用に水をためるタンクが見える(右のフェンス際)
図3●降灰時の洗浄用に水をためるタンクが見える(右のフェンス際)
(出所:BCPGジャパン)
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図4●積雪時(上)、降灰と積雪が重なった時(中と下)
図4●積雪時(上)、降灰と積雪が重なった時(中と下)
(出所:BCPGジャパン)
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 わずかな降灰と、わずかな積雪が同時に生じたこともある。この程度なので、洗浄も除雪も実施していない。

 雑草対策として、除草剤は使っていない。年に3~4回、雑草を刈っている。

 排水については、稼働後に対策を強化した(図5)。

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図5●道路から流れてくる雨水への対策を強化
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図5●道路から流れてくる雨水への対策を強化
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図5●道路から流れてくる雨水への対策を強化
(出所:BCPGジャパン)

 発電所の入り口は道路に面している。道路の方が高い位置にあるので、道路側から雨水が発電所側に流れてくる。これによって、発電所側の土が削れて溝ができてしまう懸念があった。

 そこで、道路と発電所の間の舗装を強化したり、U字溝などを追加して排水機能を強化した。これによって、道路側から流れてきた水が、土を削ってしまうような状況は解消された。

 また、雨の日などに、地絡(漏電)を検出して、遠隔監視システムで通知されることが出てきた。この場合、地絡を生じた箇所や状況を現地で調べ、接続箱を通じて該当するストリングの送電を遮断している。

 雨の日や、朝露が多い日などに生じる傾向がある。

 現地で何度も状況を調べているが、漏電のプロセスを突き止めるまでには至っていない。原因は、太陽光パネルか、パネル間を接続しているコネクターか、あるいは、コネクターの接続の状況にあるのか、などが考えられるという。

 該当するストリングでは、コネクターを触ってみると、過熱していることがわかるくらいに熱を持っていることがある。こうしたコネクターでは、中に水が入っているかもしれないという。

 過熱しているコネクターや、雨の日に地絡を検出して発電を止めるストリングを重点的に、順次、コネクターを交換する作業を進めている。

 太陽光パネルはSunEdison製で、製造・販売が終わっている。

 もしパネル自体が損傷した場合には、交換する必要が出てくる。高森町のミドルソーラーと宮崎県小林市のメガソーラーが、このパネルを使っており、備蓄している同じパネルを使って交換している。

 備蓄している在庫パネルがなくなった時点で、交換が必要になったパネルは、経済産業省に届け出た上で、他社製の太陽光パネルに換えることになる。

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