4サイト合計で約140MW
新潟市の南に位置する阿賀野市は、市名の由来となった清流、阿賀野川が流れ、白鳥の飛来で知られる瓢湖(ひょうこ)や五頭山、五頭温泉郷などを擁する自然豊かな地域だ。
同市では、豊かな水による稲作が基幹産業になっているが、昨年末に4つのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が運転を開始したことで、県内トップの太陽光発電の集積地となった。もともと市内の産業団地で県の企業庁が23MWのメガソーラーを運営してきたことに加え、民間企業が4発電所を完工し、市内で稼働するメガソーラーは、太陽光パネルの出力で140MW近くに達している。
民間企業によって運営されているメガソーラー・4サイトのうち、「大室メガソーラー発電所」と「大日メガソーラー発電所」の事業主体が阿賀野メガソーラー合同会社で、同社には、三菱総合研究所(MRI)のほか、東京センチュリー、京セラ、レクスポート(川崎市)、四電エンジニアリング(高松市)が出資している(図1)(図2)。
「大室メガソーラー発電所」は、太陽光パネルの出力約32.9MW、連系出力約26MW。「大日メガソーラー発電所」は、パネル出力約13.3MW、連系出力約9.8MWで、両サイトの合計出力はパネルベースで約46MWに達する。初年度の年間発電量は、一般家庭約1万500世帯分に相当する合計約4800万kWhを見込んでいる。
両サイトは、別々の事業認定で個別に系統連系しているが、阿賀野メガソーラー合同会社により並行して建設された。そのため、設備は同じメーカーを導入しており、太陽光パネルは京セラ製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。EPC(設計・調達・施工)サービスは四電エンジニアリングが担当し、完成後のO&M(運営・保守)サービスも担う(図3)(図4)。