トラブル

海外製の分散型パワコンの盲点、「コネクタの損傷リスク」(page 2)

エネテク 第27回

2019/07/04 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 海外メーカー製の分散型PCSは、点検を前提とした設計ではないので、スイッチを備えておらず、コネクタやその周辺についても、電線を繰り返し抜き差しする作業を想定していないと考えられる。点検後の復旧後、損傷して送電できなくなった例も、実際に生じている。

 エネテクが点検を受託した発電所でも、海外メーカー製の分散型PCSのコネクタの損傷を見つけたことがあるという。

 エネテクによると、O&Mの年間契約を受託している太陽光発電所で、年に一度のPCSの定期点検(精密点検)を実施したところ、海外メーカー製の50台の分散型PCSのうち3台に、直流側のコネクタ関連の異常を発見した。

 この発電所では、2つの異常を発見した。1つは、コネクタがぐらぐらと揺れて不安定になっている状態(動画)、もう1つは、コネクタ内の接合部が融着している状態だった。別の発電所では、交流側の出力部が焦げている状態を発見したこともある。

コネクタがぐらぐら揺れる様子
(出所:エネテク)

 今回の発電所で、コネクタがぐらぐらと動いて不安定になっているPCSについては、コネクタの接合部で治具を使って接合コネクタを取り外して、電線にコネクタが付いた状態で絶縁抵抗を測定した。

 接続コネクタから電線を抜くとかえって危険なので、コネクタで回路を切り離すイメージの措置を取った。コネクタのプラス、マイナスで接合している部分を、治具を使って切り離す。

 ただし、そのまま送電を復旧することは危険と判断し、そのPCSからの送電を遮断した。

 ぐらぐらとした状態では、適切に固定されず、時折除く隙間から、水分や虫などが筺体内に入り込みやすくなる。これによって、直流の入力部だけでなく、PCS内にも安全上のリスクが及ぶ恐れがある。

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