トラブル

アリが電線を食いちぎり、メガソーラーが稼働停止!(page 3)

エネテク 第28回

2019/07/18 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 この結果、いわゆる「渡り配線」などと呼ばれる状態で配線された配管の周辺で地絡し、そこに大量のアリが集まっていることを発見した(動画)。

動画●渡り配線の配管に大量のアリ(出所:エネテク)

動画●穴があいていた配管付近(出所:エネテク)

 渡り配線は、またぎ配線とも呼ばれ、東西方向に隣り合うアレイ(パネルを架台に固定する単位)をまたいで直流回路を構成する場合に生じる。さまざまなトラブルを引き起こしやすい個所になっている。

 エネテクでは、地絡していた直流回路を構成していた渡り配線を調べた。

 すると、蟻が空けたと思われる穴を発見した。配管を切り開くと、直流の電線の樹脂の被覆はボロボロに破られ、芯線(銅線)がむき出しになって露出していた(図2)。

図2●芯線まで噛みちぎられていた
(出所:エネテク)
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 配管内は、アリの巣のような状態になっていた。この状況から、配管も配線の被覆も、アリが食い破ったとみられる。

 小さなアリだが、日々の小さな営みの積み重ねが、配管と配線を食いちぎり、PCSの稼働を停止させ、メガソーラー全体の売電を止めた。

 このメガソーラーは、エネテクによる調査と対処策の提案に従い、直流の配線を変え、復旧したという。

 アリが生息する環境は、国内のどこにでもある。今回の例のような状態は、特殊なことではなく、多くの発電所で起こりうるといえよう。

【エネテクによるトラブル・シューティング】
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