トラブル

「雨が降ると漏電する」太陽光パネル、豪雨時の測定で異常値(page 3)

エネテク 第29回

2019/07/31 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 次に、絶縁抵抗値が極端に低いストリングを詳細に調べた。太陽光パネル同士を接続しているコネクタを切り離し、パネル1枚1枚すべて絶縁抵抗値を計測した。

 太陽光パネルごとに、絶縁抵抗値は大きな幅でバラついた。絶縁抵抗値が10MΩ以上のパネルもあれば、パネルメーカーが「不良」と認めるとしている1MΩを下回る値のパネルもあった。中には約0.4MΩという、パネルメーカーが主張している異常値を大きく下回るパネルもあった(図3)。

図3●0.4MΩ台の絶縁抵抗値を示すパネルも
(出所:エネテク)
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 この状態を確認した上、絶縁抵抗値が極端に低く、漏電していると思われる太陽光パネルを含む直流回路を、接続箱の開閉器(スイッチ)を使ってオフとし、この状態でPCSを再起動させてみた。すると、PCSは再起動できた。

 その後、漏電していると思われる太陽光パネルを含む直流回路を、接続箱の開閉器を使ってオンに切り替えてみた。すると、約5分後に、再び集電箱の漏電遮断器が作動し、該当する3台のPCSからの送電を止めた(動画2)。

動画2●漏電遮断器が動作した瞬間
(出所:エネテク)

 もし、交流側が漏電していた場合、集電箱の漏電遮断器は、即座に作動する。このことからも、直流側の漏電によるものであることは明確だった。

 漏電していると思われる太陽光パネルを含む直流回路からの送電を再開してから、約4分59秒間は、漏電遮断器は動作しなかった。

 この約5分間という時間は、直流でPCSまで送電される太陽光発電電力が、PCS内で交流に変換される「スイッチング」と呼ばれる動作のサイクルに一致する。スイッチング時に漏電が検知され、漏電遮断器が起動していることがわかった。

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