トラブル

飯舘村のメガソーラーに直撃雷!? 接続箱2つで火災(page 2)

2019/08/15 18:38
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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前夜に激しい雷雨で停電

 村によると、前日から火災発生までの経緯は以下になる

 火災前日の8日夕方4時半から5時ごろ、飯舘村一帯では激しい雷雨が20~30分間続き、商用系統が停電した。停電は10分程度で復帰した。役場庁舎にいた職員によると、雷が光った直後に音が鳴るパターンが断続的に続いたことから、かなり近い距離で落雷があった可能性があるという。火災のあったメガソーラーは、役場庁舎から数km程度の距離になる。

 商用系統が停電したことから、この時点で飯舘村村内にある太陽光発電設備は、系統から解列してパワーコンディショナー(PCS)が停止した。

 翌9日の早朝、深谷地区のメガソーラーの保安業務を担当している電気保安協会の電気主任技術者が、連系設備を点検しつつ、PCSを再稼働させた。この時、太陽光パネル側の設備での異常には気づかなかったという。

 その後、午前7時ごろ、メガソーラーから煙が出ているとの通報を受け、消防が現場に急行して消し止めた。煙が出ていたのは接続箱の1つで、内部はほぼ黒焦げ状態に焼損していた。そして、そのアレイの太陽光パネル数枚の裏側の配線が焼け切れており、バックシートが黒く焦げていた。この時点で、全PCSを停止させた(図2)。

図2●朝7時に火災の発生した接続箱
(出所:日経BP)
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 この火災事故を受け、村では、O&M(運営・保守)を担当している事業者に連絡して、現場の確認を依頼した。到着した技術者は、念のため、各アレイに1つもしくは2つ設置されている接続箱を順番に、扉を開けて内部を点検していった。

 その過程で、午後2時15分頃、早朝に火災のあった接続箱からアレイ1つ隔てたアレイに設置していた別の接続箱を開けた直後、内部から出火して燃え始めた。そこで、再び消防に連絡して、間もなく消し止めたという(図3)。

図3●午後2時過ぎに開扉して発火した接続箱
(出所:日経BP)
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 この2回目の火災の原因は、開扉前から接続箱内部で短絡や漏電により樹脂が高温になっていたものの、筐体の密閉性が高く酸素不足で発火に至らなかった状態のなか、開扉によって酸素が供給されたために、一気に発火したのではないかと推察された。

 太陽光発電システムは、PCSを停止させても、太陽光パネルに日が当たると発電し、ストリング(パネルの直列回路)や接続箱に不具合があれば、短絡や漏電が起きて発火の恐れがある。2回目の火災は、こうしたリスクが顕在化したものと考えられた。

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