トラブル

佐賀県白石町の水上メガソーラー、台風17号で岸に流されフロートが飛散

2019/10/11 16:06
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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台風の強風で約半分が損傷

 9月19日に沖縄の南沖で発生した台風17号は、21日に沖縄の北の海上、22日夜には対馬海峡を抜け、沖縄や九州、中国、四国地方に大きな被害を及ぼした。九州では、22日夜に長崎県や佐賀県などで最大瞬間風速40m/s前後を記録する強風に見舞われた。

 佐賀県白石町では、農業用水のため池「有明貯水池」に稼働していた太陽光パネル出力2376kWの水上メガソーラー「新拓溜池MS発電所」が強風で大規模に損壊した。北側湖畔の岸辺にフロート架台が押し流されて、多くの架台とパネルが飛散した。

 この水上メガソーラーは、太陽光パネル1枚を1つのフロート架台に取り付け、それを連結して、約100m四方のほぼ正方形の“島”を形成し、池の北東エリアに浮かべ、島の端部分をアンカーケーブで湖底とつなぎ、固定していた。岸の北側からは10~15m、東側は20~30mの距離を離して浮かべていたが、“島”の北端が岸まで達していた(図1)。

図1●ため池の北岸にフロート架台が押し流された。飛散した架台・パネルを撤去した後の様子
(出所:日経BP)
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 被災状況から推察すると、強風によって四角いパネル島の南東端が東の岸側に傾きながら、全体が北側の岸に押し流された。岸に達したフロート架台は後ろの架台から次々と押され、数mの岸をせり上がった。先端部分の架台は、池を囲む周回道との境にあるコンクリート製の柵にぶつかり、横転しつつ折り重なっていった。その過程で、架台と架台の連結部分が部分的に外れ、一部がバラバラになって湖面や岸に飛散したと見られる(図2)。

図2●もともとは岸から10m程度、離れた水面に設置していた。飛散した架台・パネルを撤去した後の様子
(出所:日経BP)
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 また、北に流される過程で、パネル島端のアンカーケーブルで固定されてないフロート架台の多くが、強風でまくれ上がって裏返しになったり、飛散したりした。

 水面から陸に乗り上げたり、まくれ上がったりしたフロート架台は全体の約半数に上った。ただ、池の柵の外まで飛散した太陽光パネルやフロート架台はなかった(図3)。

図3●分散型パワコンも架台とともに押し流された。飛散した設備を撤去した後の様子
(出所:日経BP)
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