トラブル

千葉の水上メガソーラー火災事故、破損の起点は「アンカーの抜け」(page 3)

2019/11/07 05:00
金子憲治、加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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「アンカーの引き抜け」が発端

 事故報告によると、損壊の状況は、まず、1つの大きなアイランドが3つに分断されていた。南に伸びた西サイドの長方形部分と東サイドの南端・数列が元の位置に残り、そのほかの北側部分が、破断して北の岸に向かって押し流されていた。

 こうしてアイランドが分断・漂流する過程で、断裂した南端がロール状に巻き上がったり、押し流された北側部分の中央(内陸)の一部が後ろのフロートから押されて折り重なることで大規模に隆起したりしていた。また、岸まで押し流された北端部は、アンカーによって湖底側に引っ張られて水面下に巻き込まれていた(図6)。

図6●事故の概要と被害の状況、黄色点線部よりアイランドが3つに分断
(出所:京セラTCLソーラー)
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 事故後の湖底調査によると、南端の68地点のアンカーのうち、南端中央の7地点のアンカーが湖底から引き抜けていた。このことから、これら「抜け」によって南端中央部の係留線が機能しなくなり、その両側の南端の西側と東側への風荷重が増し、フロート架台を連結する接続ピンが破損・破断し、最終的にアイランドの北側エリア全体が南側から切り離され、北方向に漂流することになったと推察した(図7)。

図7●アイランドの破損起点の推測理由、破損の流れの推測
(出所:京セラTCLソーラー)
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