トラブル

【千葉の太陽光被災・その1】倒木が電柱を折り、フェンスも壊す

エネテク 第36回

2019/11/14 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 このシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を紹介している。同社は、2007年に創業した電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く担当してきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている(関連コラム)。

 2019年秋は、千葉県を中心とする関東各地において、強風や豪雨を伴う台風の通過や上陸が相次いだ。強風による倒木や電力・通信設備などの社会インフラの損壊や、豪雨による土砂崩れ、河川の増水や越水、周辺地域の浸水などによる被害が、広い範囲で生じた。

 9月9日に千葉県に上陸、通過した台風15号は、関東に上陸した台風としては、過去最強クラスの勢力だった。千葉県の中央部以南では、強風に伴う倒壊や倒木によって、建物の損壊、鉄塔や電柱、電線をはじめとする電力設備の損傷による停電や断水、道路や鉄道の不通など、大きな被害が生じた。

 この地域の太陽光発電所でも、倒木などで被災した発電所が少なくない。最も広く知られているのが、市原市にある山倉ダムの水上を活用したメガソーラー(大規模太陽光発電所)である。

 フロート架台の損壊やそれに伴う火災が起き、一般メディアでも大きく報じられた(関連コラム1:直後の速報、同コラム2:メカニズムの考察、同コラム3:経産省に報告、破損の起点は「アンカーの抜け」)。

 今回、紹介するのは、千葉県中部の太陽光発電所における被災例となる。

 近隣地域では、強風による倒木や設備の倒壊によって、鉄道や道路、電気や通信といった重要な社会インフラが、ことごとく不通となった。こうした強風による被害の多かった地域にある。

 この太陽光発電所は、高く伸びた杉や竹、雑木が覆う林に囲まれているような場所にある。杉や雑木は、高さが10m以上に達しているものも多い。

 千葉県中部~南部における倒木による被害では、こうした背丈の高い杉によるものが多かったことが知られている。背の高い杉が倒れて、道路や鉄道の通行を難しくしたり、配電線の電柱を倒す、電線を損傷するといったことによる。

 この太陽光発電所でも、まさに同じような、周辺に生えている杉などの倒木による被害が生じていた(図1)。

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図1●倒木が電柱を折り、フェンスをなぎ倒した

 発電所の近くでは、杉や雑木が、バタバタと折れて倒れていた。風向きの具合で、林の奥に向けて倒木したために、太陽光発電所には大きく影響しなかったものもあるが、倒れる向きによって、発電所の被害に繋がったものもあった。

 倒木によって、フェンスが損壊した。フェンスを倒すより前に、敷地外に建っていた電柱も折っていた。

 この電柱は、この太陽光発電所の隣に建っているものの、この発電所の連系先ではない。このため、売電が止まることはなかった。

 電柱は、連系用の変圧器の上あたりで、ぽっきりと折れていた。

 電線も巻き込まれて、倒木による荷重がかかっている。

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