トラブル

千葉・水上メガソーラー火災、破損原因は「揺動による応力集中」、京セラTCL報告

2020/02/06 18:42
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ

 経済産業省は2月5日、新エネルギー発電設備事故対応・構造強度ワーキンググループ(WG)の会合を開き、台風15号で破損事故を起こした「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」に関し、発電事業者の京セラTCLソーラーから事故原因の調査内容、分析結果などに関して報告を受けた。同社からの報告は今回で3回目。

 同社は、損壊した主要な原因を「強風によるアイランド(太陽光パネルの島)の揺動により、南側中央部に応力が集中したこと」とした。そして、再発防止のため、再建に当たっては、1つの大きなアイランドにしていた従来の設計を変更し、複数の矩形(四角形状)のアイランドに分散してパネルを設置する方針を示した。

 「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」は千葉県市原市のため池「山倉ダム」で2018年3月に運転を開始した。出力は約13.7MWに達し、水上設置型の太陽光発電所では国内最大規模。台風15号が千葉県を通過した9月9日午後、火災が発生した。台風の強風で、フロート架台が押し流されつつ、1つだったアイランドが3つに分断され、複数個所から発火し、炎と煙が立ち上った(図1)。

図1●台風15号で大規模に損壊した「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」
(日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 同メガソーラーは、樹脂製の1つのフロート本体(メインフロート)に固定金具で1枚の太陽光パネルを取り付け、本体より小さい「セカンドフロート」を間に置きながら、連結していた。メインフロートとセカンドフロートの接続は樹脂製のピンを使っていた。

 こうしてパネルを連結し1つの大きなアイランドを形成していた。全体の輪郭は、複数の長方形を組み合わせたような複合的な形状になっており、北から南に東西の幅が大きく、東西の最大幅は503.1m。また、南北の長さは、西サイドが南に向かって東サイドよりも長く伸びており、南北の最大長は487mとなっている。

 こうした形のアイランド外周を828本の係留線(ワイヤー)で湖底に固定したアンカーとつなぎ、風で流れないようにしていた(図2)。

図2●「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」の被災前の全景。複合的な形状の大きなアイランドにパネルを設置していた
(出所:京セラTCLソーラー)
クリックすると拡大した画像が開きます
  • 記事ランキング