トラブル

売電量が2桁も下ぶれ! 原因は影によるアレイ下段の出力低下(page 3)

エネテク 第47回

2020/04/23 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 しかし、結晶シリコン型の太陽光パネルのセルとパネルの特性から、影のかかり方とストリングの構成によっては、今回の例のように、現実にはストリングの発電量がゼロになる時間帯があるなど、出力が大幅に低下していることがある。これによって、発電所の年間発電量が、事業計画時の予想よりも2桁も少ない時期が続くことにつながっては本末転倒といえる。

 事業計画時の予想に対して、実績がこれだけ大きく下振れしている詳細な原因分析は、この点検だけでは難しいとしているが、影の影響を過少にみて、予想発電量の試算が過大だったのではないかという。

 エネテクでは、太陽光パネル内で影がかかる範囲が限られていたり、影がかかるパネルだけをまとめてストリングを構成して全体への影響を最小化する対策を講じているからといって、発電量への影響が少ないと甘く見ないほうが良いと強調している。

 こうした不良が見つかった発電所の開発の経緯を問い合わせてみると、やはり面積当たりの効率を増やす目的で、影がかかることを承知の上でアレイ間隔を過剰に狭く詰めていることがほとんどとしている。

 中には、土地の状況から、計画した枚数の太陽光パネルを並べられないことがわかったにも関わらず、なんとか無理やり当初の計画にできるだけ枚数のパネルを設置するために過剰に間隔を狭めていた発電所もある。

 このほか、周囲の木や雑草、電柱などによる影が原因になっている場合もある(図3)。

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図3●木や雑草の影でも
下の画像の左下2段のストリング全体の過熱は雑草による影響(出所:エネテク)
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