トラブル

「太陽光パネル約8000枚のうち、1500枚を交換」、ラミネート不良に起因(page 3)

エナジー・ソリューションズ 第1回

2020/12/10 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 このことから、太陽光パネルを組み立てる工程において、セルをカバーガラスに密着させつつ封止させる「ラミネート」が不十分であることが疑われた。

 ラミネートは、封止材であるEVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)を所定の温度と時間で加熱し、セルや電極・配線をカバーガラスとバックシートの間に密封する工程である。長期間の屋外における使用に耐えうる性能の信頼性と安全性を実現できるかどうかを左右する。

 この工程に不備があり、EVAが十分に架橋していないと、設計した通りの密着力と封止力は実現できない。長期の信頼性と安全性を実現できない恐れが生じる(図2)。

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図2●地上で撮影した熱分布画像
(出所:エナジー・ソリューションズ)

 この異常が生じている太陽光パネルと、まったく生じていないパネルがあるのは、製造単位であるロットの異なるパネルが混ざっていることによる。あるロットのパネルは一様に異常が生じ、一方で、異常が生じていないパネルは違うロットのものとみられる。

 こうしたドローン点検による結果を受けて、太陽光パネルを製造・販売した海外メーカーは本腰を入れた対応をとった。

 メーカーが、異常のある太陽光パネルのI-V(電圧-電流)特性を調べた。その結果、約1500枚を交換した。

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