トラブル

動物の「頭突き」、ガラスの割れ、クラスタ異常――バックシートの焦げの3大原因

エナジー・ソリューションズ 第2回

2020/12/17 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 前回から、エナジー・ソリューションズ(東京都千代田区)が、ドローン(無人小型飛行体)による空撮を応用した太陽光パネルの点検サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を取り上げている。同社は2010年に設立されたベンチャーで、IT関連のシステム開発やサービスを得意とする。ドローンによるパネル点検サービスでは、異常箇所の特定だけでなく、状況や原因、その異常の深刻度の分析、対応に向けた助言まで迅速に提供する点に強みがある。

 エナジー・ソリューションズによるドローン点検サービスは、人間の健康診断でいうCTスキャンに該当するような精密な診断ではなく、緊急度の高いトラブルを素早く見つけ、対応の選択肢まで素早く提案することに主眼を置いている。

 比較的、高解像度の静止画などを使う手法は、作業にある程度の時間を要するため、トラブル箇所の素早い特定という目的には向かない。同社では、動画で熱分布画像を撮影して分析することで短時間での不具合箇所の特定・分析を可能にしている。ソフトウェアの工夫によって、分析時間を約2MWあたり約3分間などと短縮している。

 こうしたスピーディーな対応が評価され、123カ所・合計出力1.5GWに対してサービス実績があり、複数回受託している発電所もあることから、回数としては165回に達するという(関連コラム1同コラム2)。

 第2回では、太陽光パネルのバックシートが焦げていた例を取り上げる。

 バックシートの焦げそのものは、ドローンで空撮した熱分布画像から発見できるものではない。セル(発電素子)やパネルの何らかの原因による過剰な発熱が発見され、その過熱している場所に向かい、目視で調べることで見つかる。

 エナジー・ソリューションズのサービスでユニークなのは、起きている現象に対して、豊富な経験から簡潔に状況や原因を推測して説明する点にある。例えば、「バックシートの焦げは、おもに3つのパターンでしか生じない」と解説する。

 1つ目は、太陽光パネルの裏面側からの衝撃が起点になる。セルの微細な割れなどが生じる(図1)。これによってセルが過熱し、バックシートの焦げに至る。

図1●パネル裏面からの衝撃による例
(出所:エナジー・ソリューションズ)
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